悪女に付き合う暇はない【HQ】

震えが止まらない★ ページ8

ムクリと、ピンク髪の人が立ち上がった。

他の人は震えたまま。(内訳:笑っている者二名、本気で震えてる者一名)

「魚か！！」

『イエs(ゴッホゴッホ』

画家じゃないよ。咳き込みだよ。

あっぶない。英語で答えかけてしまった。

気を取り直し、改めて考える。

『……アジさん？』

「及川だよ！！」

「「「(児○だよ……)」」」

ここで立ち上がった人が再び床に倒れた。

体育館の空気は震えている。人工的な原因で。


そうか、オイカワだ！ 川魚だっ！


及「 君本気で言ってる！？ なんで魚！？」

『名前を覚える為に連想したんです』

及「努力が仇に……」

「いいぞー」

「もっとやれー」

及「やめて！！」

「よし、コイツ入部な。副主将権限で決定だ」

及「なんでさ！！ いいけど！！」

大丈夫かな……オイカワさん。

あんなに叫んで疲れない？ (全ての根源)

……ん？ 入部？


及「じゃ、明日から仮入部として来てね！」

オイカワさんはそう言い残し、何処かへ行ってしまった。

「ま、アイツは気にすんな。俺は岩泉だ」

「俺花巻ー」

「俺は松川ー」

一気に自己紹介された。ちょ、脳に定着させる余裕を！

『岩泉さん、花松さん？ 巻川さん？？』

花「花松は誤解()されるからヤメテ」

松「岩泉は確実に覚えられる謎」

ありゃ、違ったか。

岩「これから覚えてけ。仮入部なんて名前だけで、入部だろうからな」

『！ はい！』

こんなに嬉しいのは、高校が決まった時以来だ。


花「……園崎ー。後輩が出来るぞー」

園「え？ 決まったんですか？」

松「今までの見てただろ？ 入れない理由がない」

園「はぁ……」

『小谷です。末永くよろしくお願いします』

園「よ、よろしくね」

「「「「(やっぱりなんか変わってる！！)」」」」







＊







家に帰り、早速携帯を開く。


Aバレー部にはいるよ!!


宛先は、もう何年も会っていない幼馴染み。


この幼馴染みの影響で、もう一人の幼馴染みはバレーボールを始めた。

その幼馴染みは、今や町の有名人になるほどの腕前だ。

確か。


バレーボールには詳しくないんだよねー……。


こんな知識なし、役に立てないよなぁ。


ならば。


知識がないなら増やせばいいじゃない！


そうと決まれば奴に聞こう！


prrrrr……


「……Do you know what time it is? (何時だと思ってるの？)」

『ぎゃっ、ごめん寝て！！』

急いで電話を切る。


やっべ時差忘れてた！！

ピッカピカの→←魚はいいぞ。

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