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幸せだった。
弟の舜太や家族にもすぐに連絡を入れてしまうほど、私は舞い上がっていた。
相変わらず彼は忙しそうに仕事をこなしていたけれど、休日はちゃんと私のために時間を作ってくれるし、やさしくしてくれた。
私の初めてだって、彼にささげた。
こんなに満たされて、こんなに幸せでいいんだろうか。
私はそう思って、毎日楽しく過ごしていた。
けれど、彼と付き合い始めて2年がたったある日、突然、彼からこう切り出された。
柔太朗「俺、明後日からアメリカに転勤になったんだ…。ほら、結構前にでかい企画あっただろ？あれが今更海外展開も視野に入れたいって話になって、それで…」
「け、結構急な話だね…。それで、柔太朗が行くことになったってこと…？」
柔太朗「うん…。これが成功すれば、この会社はもっとでかくなる。社長もかなり俺に期待してくれてる…」
「そっか…。すごいじゃん。で、でも、すぐ戻ってこられるんでしょ？」
柔太朗「……いや…。もうこっちには帰ってこれないかもしれない。アメリカで成功すれば、次はまた違う国、それからまた違う国…。そうなれば、もう日本には戻ってこれない」
「え…？」
柔太朗「だから…。悪いんだけど、俺とはもう別れてほしいんだ…」
そして、彼は仕事を選んでアメリカへ行ってしまった。
もちろん、それは彼がやりたいことだったと思うし、それを応援したいっていう気持ちもあった。
だけど、もう少し、事前にそういう話をしておいてほしかった。
何の相談もなしに、突然、明後日にはアメリカに行くからなんて言われても、もう日本には戻ってこれないなんて言われても、心の整理もつかないまま、別れを惜しむ暇もないまま、彼はアメリカへ行ってしまった。
今度の休みに旅行に行く計画も、私の実家に行って両親に紹介する約束も、全部なかったことにされて、彼は去って行った。
あーあ…私、捨てられちゃったんだなぁ…
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milkssss(プロフ) - ひぃさん» コメントありがとうございます！最後までお付き合いいただけると、嬉しいです！ (2020年2月25日 21時) (
レス) id: 81ca320fbb (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2020年2月25日 2時) (レス) id: f0de405ab0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：milkssss | 作成日時：2020年2月19日 15時
