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しかし、悪いことばかりではなかった。
さっきも言ったように、同僚たち、いや、全社の女子社員のファン(ならびに隠れ男子社員のファン)たちからうらやましがられるほど、私はこの企画を進めるうちに、山中柔太朗という男と急激に仲良くなることができた。
残業明けには一緒にご飯に行ったり、仕事中でもずっと彼が隣に座っていたり。
それだけで、私はこの激務を乗り越えられるんじゃないかと思えるほどだ。
そして、彼の実力、ひいては私たちの懸命なサポートによって、この企画は無事に成功を収めることができ、彼は一躍この会社のヒーローとなっていった。
柔太朗「でもこの成功は、俺だけの力じゃない。君の…Aのおかげだな」
そんな風に言ってくれて、私はとても嬉しかった。
高嶺の花だと、ただ憧れるだけだったこの人に、こんなことを言われる日が来るなんて。
「ありがとうございます…。そう言っていただけて、嬉しいです…」
柔太朗「あ、あのさ…。よかったら、企画の成功を祝って、今晩一緒に御飯でも行かない？もちろん、仕事での付き合いじゃなくって…男と、女として…」
夢なんじゃないかと思った。
明日目が覚めれば、今日のことはなかったことになるんじゃないのかって思った。
けれど、いくら頑張って起きようと思っても、今彼が言った言葉は、夢でも、嘘でもなかったのだ。
あれだけ遅くまで残業して頑張ってきたことが、報われたんだと、私はそう思った。
そして、その日、私たちは会社の同僚という立場から、彼氏彼女という関係へと変わっていったのだった。
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milkssss(プロフ) - ひぃさん» コメントありがとうございます！最後までお付き合いいただけると、嬉しいです！ (2020年2月25日 21時) (
レス) id: 81ca320fbb (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ(プロフ) - 続き楽しみにしてます！ (2020年2月25日 2時) (レス) id: f0de405ab0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：milkssss | 作成日時：2020年2月19日 15時
