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淡い黄色のシャツを着ていて、右腕に腕時計を巻いている、男性の様だ。
まだ、若いように見えるが…。
「ひっ…」
顔の方にライトを向けると、思わず私は小さな悲鳴を上げてしまった。
というのも、その人物は頭から血を流して、ピクリとも動かず倒れている。
ま、まさか、死んでる…？
いや、でもまだ息が合って、私がここで救急車を呼べば、まだ助かるかもしれない。
それを、確かめなければ…。
私の頭は、高校生の受験勉強の時並みにフル回転しだした。
そして、震える手を伸ばし、その人物の顔の前に手のひらをかざした。
「…」
しばらく待ってみる。
「…！」
すると、私の手のひらに、わずかにだが、鼻息が当たった。
「生きてる！」
私の恐怖心は少し和らぎ、今度はこの人を助けなければという使命感がちょっとずつ湧き上がっていた。
とにかく、倒れている人を見かけたら、どうするんだっけ…？！
まずは…声をかける！
「大丈夫ですか？！もしもし？！大丈夫ですか？！」
私はその人の肩を少し叩いて、声をかけてみた。
すると、その人物は少し意識を取り戻したのか、薄く目を開けて、苦しそうな表情で私の方を見てきた。
何か言いたそうな顔をして、私の方に手を伸ばす。
「大丈夫ですか？！今助けますからね！！」
しかし、その手は私に届くことなく、再び地面に力なく落ちると、気を失って反応がなくなってしまった。
と、とにかく他に助けを呼ばないと…！
私は急いでスマホで電話をかけることにした。
画面には110。
えっと、110って何だっけ？！救急車？！
振るえる指が、コールボタンにかかる。
いやまてまて、110は警察だったはず！
私は少し深呼吸をすると、110の文字を消し、119と打ち直して電話をかけた。
『はい、こちら119番です。どうされましたか？消防ですか？救急ですか？』
「きゅ、救急です！！早く来てください！人が倒れてるんです！」
『落ち着いてください。場所はわかりますか？』
私は今いる大体の場所を伝え、救急車が来るのを待った。
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作者名：milkssss | 作成日時：2020年2月17日 15時
