甘い誘惑【ONE PIECE】 (ページ7)

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その日の夜

海岸沿いにある酒場に向かうと

みんなの楽しそうな声が外まで漏れていた。

扉を開けて中に入れば

「Aだ！」

「おお！Aが来たぞー！」

どっと押し寄せる歓声の波に一瞬たじろぐ。

店内を見回すと

シャ「A！こっち来い！」

カウンターの方から

大声でわたしの名前を呼ぶシャンクスがいた。

賑わう人混みを掻き分けて

ようやくシャンクスの元までたどり着くと

「お前はここ座れ」って嬉しそうに

自分の右隣のバシバシ叩く酔っぱらい。

「今日はなににする？」

『ビールください』

店主にかわいくないお酒を注文した後

持ってきたケーキの箱をカウンターの上に並べていく。

『これよかったらみんなで食べてください』

残ったものを詰めただけだから

全員分ないのが申し訳ないけど…

「おい、お前ら！Aがケーキ持ってきてくれたぞー」

「やったあ！ありがとなA」

「3箱しかねぇってことは早いもん勝ちだ！」

「うめぇ！やっぱりAの作るケーキは最高だな」

赤髪海賊団のみんなは

いつも大袈裟なくらい喜んでくれるから

ちょっと気恥ずかしくなる。

シャ「ほーら、散った散った。こいつはおれと飲むんだ。お前らどっか行け」

「お頭ずりぃ。おれたちだってAと飲みてぇよ」