あと1センチの恋【JK】完 (ページ6)

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《むり》

JK〈俺もむり。もう下まで来ちゃったから開けて〉

《帰ってよ。今日は会いたくない》

JK〈テヒョンイヒョンいないよ〉

《グクに会いたくないの》

既読のまま返信が来なくなって、ふっと暗くなったスマホの画面。

そこに映る自分の顔はひどく醜いものだった。

ぷっくり腫れ上がった頬に絆創膏までつけて、こんな姿グクには絶対見られたくない。

ピンポーン

『まだいたの？』

JK「ねぇ、今誰かにつけられてるんだけど早く開けてくれない？」

『…………』

・

ガチャ

パーカーのフードを深く被ったままドアを開けてあげると、

JK「なんでフードなんか被ってるの？」

不思議そうに聞いてくるグク。

そんなグクの言葉を無視してリビングに戻る。

JK「なんか怒ってる？」

『怒ってない』

JK「なら、なんで目合わせてくれないの？」

『ほっといてよ』

別に冷たく当たりたいわけじゃないのに…

後ろからのそのそついてくるグクに、つい素っ気ない態度をとってしまう。

なんか私たちっていつもこうだ。

会うたびにどちらか一方が冷めていて、もう一方はなんだこいつって思うの。

それでもやっぱり2人でいると心地よくて、いつの間にかくだらない話で笑い合ってるんだ。

ぐいっ

『うわっ！』

リビングに入ったところで後ろからいきなりフードを引っ張られて、バランスを崩した私は真後ろにいるグクに倒れ込む。

私の両肩をがっちりと掴んで、上から私の顔を覗き込んできたグクと目が合うと、

JK「…っ、何その顔」