あと1センチの恋【JK】完 (ページ45)

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さっきより強めに言ってみても返事はない。

『もう治ったよ』

JK「…激しい運動はダメだって」

『グクが優しくしてくれたら問題ない』

JK「…っ…来週、検診でオッケー出たらね」

『……いじわる』

不貞腐れながらグクの体にぎゅうっと抱きついて、目の前にある太い首筋にカプっと噛み付いてみると、

JK「…っ…やめて」

少し焦ったようなグクの声。

ゆっくり体を離せば、つらそうに眉を寄せながら私を見つめるグクがいた。

『…俺も我慢してるんだから、これ以上煽んないで』

グクのその言葉通り、私の下半身にはグクの熱くて硬いものがずっと当たっていて、

こんなになってるのに我慢しないでよ…

なんて思ってしまう。

『好きなのにどうしてダメなの？』

グクの目をまっすぐ見ながらそう言うと、グクも負けじと真剣そうな眼差しを送り返してくる。

JK「お前の体が心配だから…」

『…その体の持ち主が大丈夫って言ってる』

JK「…っ…なんで今日そんなに素直なの？」

『…わ、わるい？』

そうだ。

私がこんなに素直でしかも甘えるなんて滅多にないんだから。

もうそろそろ折れてくれてもいいのに…

JK「わるくない…でもダメなものはダメ」

『っ…なんでそんなに頑ななの！』

グクに何度も拒絶されていくうちに、わけのわからない悲しみにも似た怒りがふつふつと込み上げてくる。

グクは私としたくないんだね……

なんて、そんな投げやりでめんどくさい感情まで芽生え出して

『……もういい…っ』

私は冷たくそう言ってグクの上から退くと、そのまま寝室に駆け込んだ。