あと1センチの恋【JK】完 (ページ43)

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大好きと言えば、大好きと返ってくる。

ただそれだけのことなのに、私の心はこの上ない幸福感で満たされて

幸せすぎて体がとろけてしまいそうだった。

両思いがこんなに嬉しいものだなんて知らなかった。

JK「……っ……」

後ろからぐすっと鼻を啜る音が聞こえて、ゆっくり首を動かせば

涙でぐちゃぐちゃの顔をしたグクと目があった。

JK「A……」

『ん？』

JK「俺、今日で幼馴染やめてもいい？」

『ふふっ……うん』

嬉しそうにクシャッと笑ったグク。

その笑顔に思わずドキッとして目を逸らすと、すかさず頬にキスされて

JK「こっち見て…」

そう耳元で甘く囁かれて、ドキドキしながら顔を上げれば唇に柔らかい感触がした。

『…ん…っ…』

恋人としての初めてのキスは涙の味。

でも、柔らかくて温かくて甘くとろけるような…

そんなキス。

・

ガラッ

MN「……お、お前ら何やってんだよっ」

いきなりドアが開いて入ってきたのはマネオッパで、その顔は見るからにげっそりしていて

私が眠っている間に10歳くらい老けた気がする。

『…えっと、これは…』

MN「俺は一晩中報告やら電話対応やらで忙しかったのに、なーに朝からいちゃこらしてんだよ。

ジョングガー、Aが目を覚ましたらナースコールしろって言ったよな？」

JK「…すみません」

オッパはフラフラしながら近づいてくると、ベッドの脇にあるナースコールを押して

MN「A、目を覚ましてくれて本当によかったっ」

そう言って私の頭を優しく撫でた。

『…オッパ、心配かけてすみません』

MN「気にするな。無事でよかった」

JK「ヒョン…早く手離してくれませんか？」

後ろから不機嫌そうなグクの声が聞こえてきて、オッパはニヤニヤしながら私の頭から手を離す。

MN「お前らようやくか？」

JK「はい」

グクは、まるで消毒とでも言いたげに私の頭に唇を押しつけて、

ちゅっと音を立てて離すとその場所に頬ずりをしてくる。

グクってこんなことするんだ…

なんてちょっと恥ずかしくなるけど、同時にささやかな幸せを感じられて嬉しかった。