あと1センチの恋【JK】完 (ページ36)

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びっくりしすぎて立ち上がると、オッパは真剣そうな顔で私を見上げながら

TH「ジョングギは、たまたまスアちゃんに気に入られて仕方なく付き合ってあげてるだけだよ。

パンPDの娘じゃ冷たくあしらうわけにもいかないからね。

俺の知る限りでは、デートなんてしたことないしカトクもほとんど返してないと思うけど」

『う、そ……それじゃ、私…』

ひとりで勘違いしてたってこと？

しかも中学生相手に嫉妬して……

なら、あのカトクも一方的に送られてきただけ？

全てを理解した私の中に、大きな後悔の波が押し寄せてきた。

TH「二人に何があったのかは知らないけど、もしAちゃんの勘違いだったなら、あいつを助けてあげて」

『…助ける？』

TH「最近のジョングギ痛々しくて見てられないんだよ。

心ここに在らずというか無理して作り笑いして、Aちゃんの話したら泣きそうな顔するし、何があったかも話してくれないし……」

そんな、グクが……

知らなかった。

やっぱりあの日ちゃんと聞くべきだったんだ。

勝手に勘違いして早とちりして、全部無かったことにして…

グクの気持ちも考えずに、ひとりで突っ走って私ほんとバカだ。

グクは何も悪くないのに私は彼を傷つけた。

グクに会いたい……

会って謝りたい……

『オッパ、私っ…』

TH「大丈夫だよ。二人はちょっと寄り道しすぎちゃっただけだから」

『寄り道…？』

TH「そう…二人は道路の端と端を歩いてきたけど、歩いている方向はいつも同じだしたどり着く場所もきっと同じ。

だから大丈夫」

オッパはチュロスの最後の一口を口の中に放り込んでから立ち上がると、優しい笑みを浮かべて砂糖のついた手で私の頭を撫でた。

『オッパ、ありがとうございます…』

TH「うん」

今ものすごくグクに会いたい。

無性に会いたくてたまらない。