10。 ページ12
「診察に来てたのに会えなくてごめんね。私はここの病院のもう一人の先生、Aっていいます。」
暖かい笑顔で迎えられる。
…きっと、自分より下の年齢だ。
「緊急事態にだけ動くただの医者だけど、宜しくね。」
そう言い残して、また治療室に戻った。
「…綺麗な人だなあ」
「何歳ぐらいなんだろうね？」
そんな疑問に、レトルトさんが口を開く。
「確か10代後半。まだまだ若い人やで」
…大学生？
そんな年齢で、医療の仕事に就いて、しかも綺麗で。
人に危害を加える俺なんかとは、全く別の存在だった。
そんな時に、
ガチャ、と重たい扉が開いた。
二人の男の子が、待合室に入ってきた。
「…この子はどうしよっか。」
「流石に人と会わせる訳にはいかないね」
「じゃあ、解離室に入れるね」
緑の髪をして、落ち着いていそうな男の子は
Aさんと一緒に何処か遠くへいってしまった。
「つわ、はす君、つわはす君！」
眼鏡を掛けた男の子は、叫びながら手を伸ばした。
…その手が空を切ると共に涙が一粒、床に落ちた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 29人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜桜(プロフ) - 更新頑張ってください！とても面白いですね！更新待ってます！ (2018年9月25日 21時) (
レス) id: 5d8a965b26 (このIDを非表示/違反報告)
愛汰*(プロフ) - 月野かぐやさん» コメントありがとうございます！とても励みになります〜！！ありがとうございます！！(´∀`*)これからも頑張りますので、どうぞ応援よろしくおねがいします！ (2017年11月26日 21時) (レス) id: e946250f8d (このIDを非表示/違反報告)
月野かぐや(プロフ) - 初めまして^^面白いです、更新楽しみにしています！ (2017年11月18日 19時) (レス) id: 9df728437b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：愛汰* | 作成日時：2017年10月19日 19時
