もう1人のメンバー 2 (ページ40)

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薄暗い部屋の中で真剣な目のジミナ
みんなの寝息で決して静かとは言えないのに
あたしの耳にはしっかりと聞こえてて

『本気で酔ってんじゃん
水いる？』

話題には振れないように
新しいお酒をグラスに注ぐジミナを目視する
手元がふらつくのかお酒が少しコップの外にこぼれてる

JM「いや、大丈夫

てかさー、話しそらさないでよ
別に恋バナの一つや二つぐらいいーじゃんか」

上手に注がれてないお酒をタオルで拭きながら不貞腐れた顔

別にいいんだろーけどさ
これでも、一応さ

『俺らアイドルだぞ？
好きなやつなんて小学生以降できてねーよ』

悪態を着いてグラスのお酒を一気飲み

JM「ふーん、ジョングガとはなにもないの？」

あたしの横ですやすやと寝るグクをみてジミナに目を移す
その顔はなーんかもの言いたげな顔

『なんでグク』

JM「は？」

ありえないみたいな顔ですごく眉間にシワがよってる
それにつられて少し眉間に皺を寄せていく

こんな可愛いうさぎがなんだって言うんだよ

JM「付き合って、、ない？」

『ありえないよ
だってメンバーだよ？』

ジミナは何を言っているんだ
お酒で悪酔いしたか？

すかさずつっこむあたしにすっごく長いため息を吐きながら

JM「いや、まあ、うーん
まぁ、別に俺からしたらありがたいけどさ」

『わかんないけど、もうお酒飲むのやめな？
ほら水あげるから』

ペットボトルの水を渡す
冷たく感じるのはあたしの手が熱いから
ちょっと、、動揺してる

JM「ん、ありがとう
ちょっとまだ飲むの？」

『あー、この1本ラストにするから』

ポンっと音を立てる瓶に口をつける
飲んでないとやってられない気がしたから

"グクとはなにもないの？"

どういう意味で使われたのかわかんないけど
恋愛経験のないあたしにはすごく悩ませる一言

ごくごくと音を立ててお酒を一気に流し込む
喉がひんやりして頭が少しぼーっとしてくる
何も考えなくてすむように

『ごちそーさん』

わざとらしくとガタッと音を立ててから口を拭ってみる
口のお酒はぬぐえたけど、頭の中の考え事は消えなかった

JM「俺ここで寝るけど、、って、寝てんの？」

ジミナの声が遠くに聞こえた気がしたけど、
もうあたしは意識を手放していた