もう1人のメンバー 2 (ページ12)

今日:13 hit、昨日:3 hit、合計:87,507 hit

・ページ12

HS「ちょっと休もーか」

『い、いえ…ま、まだやれます、』

膝に手をついて肩で息をする
呼吸が乱れないように深く息を吸ったり吐いたりの繰り返し自分の呼吸音が耳に響く
あぁ、頭がズキズキする

まだ3回も踊ってないのに
今日のダンスは激しすぎる
なんだってあたしがメインのパートがあるから

そんな大事なパートがあるのに休んでる暇なんてない
そう思って顔を上げる

誰かの足が見えた

『うわっ』

頭にかけられるもの
ひんやりとした濡れタオル
それから香る甘い香り

うそじゃん

『グク、、？』

顔を見なくてもわかる
この香りはグクしかいない
優しい匂いが鼻をかすめる

タオルから目を逸らして、姿を探す

その時には時すでに遅し
その言葉の通りもう遅かった

テヒョナとジミナと一緒に部屋を出ていってしまう

あたしの方を1度も見ないまま

HS「声ぐらいかけたらよかったのに」

『え？？』

HS「お？気が付かなかったの？
Aが踊ってる時ずっと見てて、心配してたよ」

そうホソギオッパは笑った

その後の記憶はあんまりないけど
5、6回ぐらい踊って
右足がつったから、やむを得ずダンス練習は終了した

近くにあった椅子に座っていると、
ホソギオッパが頬杖を着くようにあたしの前でしゃがむ

HS「足、大丈夫〜？」

『はい、まだ踊れる気がします』

あと2回…いや、1回は踊れるはず
立とうとするけどホソギオッパに止められる

HS「ははは、無理でしょ」

ホソギオッパは笑顔なのにすごく辛烈…
ぐぅのねも出ない

HS「でも一回目より断然今のがよかったよ〜
そのままライブで出せるようにしようね」

『…はい』

やっぱりどんな時も褒められるのは嬉しい
褒められたらもっと頑張ろって思う

いくら自分が納得してなくても、、ね

HS「はぁー、もーなーんで、Aも、ジョングクも

自分の実力に納得しないかなぁ」

そんなあたしの考えはお見通しで、コツンっと小突かれる
その後すぐにグクのタオルで顔を包まれた

いい匂い…
変態みたいだけどほんとにいい匂いなんだよね
落ち着く

HS「ジョングクとなにかあった？」