触れたら消えちゃいそうだから…【Shota.W】 (ページ13)

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あの日から約1年

俺らは順調に交際を続けている。

でも俺はとある問題と直面していた。

「Aってさ、俺の事家の近くまですら連れてってくれたことないよね？」

そう、俺は付き合って1年余り経つというのに
彼女家とその周辺に行ったことがないのだ。

最寄り駅しか知らない。そんなこと果たしていいんだろうか

『えー、仕方ないじゃん翔太の家の方が居心地いいし、それに私の部屋汚いから来ないでっていつも言ってるでしょ？』

本人はこう言ってるが、俺の家にいても使ったものは必ず所定の位置に戻すし、台所も水滴すら残らないくらい綺麗なのに、部屋が汚いはずがない

それともうひとつ気になることがある

「もう一個聞いていい？
なんで金･土･日は会ってくんねーの？泊まるのすら無理ってなんで？」

付き合ったその日に言われた約束

『金･土･日だけは会えない。泊まりでも無理。それだけは理解して欲しい』

当時は付き合えたことが嬉しすぎて、そんなの気にしてなかったけど今の俺には気になって仕方ない

『え〜それはバイトが忙しいのと、たまった課題やったりしたいからって説明したよね？』

彼女がスマホを見ながら言う

「ふーん、じゃあ月火水木ならAの家行っていい？」

『人の話聞いてた？部屋汚いって言ってんじゃん笑』

彼女が俺になにか隠してるんじゃないかそう思うと気になって仕方なかった。