ふわふわ飛んでけ～【ヒロアカ】【男主】 (ページ34)

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第三十二話ロボ・インフェルノページ34

　スタート合図と共に我先にと走り出したはいいが、生徒の人数と比にゲートは狭く、何百人もが押し合っている地獄絵図となった。一切走り抜けられるスペースが地上には見つからない。
　そう、ならば"上を行けばいい"。

「お先に、失礼します～」

　未だに押し合っている生徒の上をAは個性で宙に浮き、その上をふわふわと通り抜けた。

「不和か」

　上空を通過するAを轟は冷静に視線で追いながら、続く様にして地上で行動を起こす。

「最初のふるい」

　全力で走りながら轟の個性の左側で生み出された冷気は地面を這い、他の生徒の足元を凍らせる。

「ってぇー！！何だ凍った！！動けん！！」
「寒みー！！」
「んのヤロォオオ！！」

　パキパキと足を凍らされ、冷気に体を侵されている生徒達が叫ぶ。障害物競走はこの二人が圧倒的に上位を争うかと観客の一部がそう思った時―――

「甘いわ轟さん！」
「そう上手く行かせねぇよ、半分野郎！！」

　爆豪や八百万を先頭に、Ａ組の生徒やあの宣戦布告した生徒も、あらゆる個性で轟の妨害を回避して前に出て来る。
　轟の予想ではクラスの連中は"当然"避けれるとして、他の科は避けれるのが余りいないと思っていたが、想像していた人数より避けている様子を見て流石雄英だなと関心する。

『さーて、実況してくぜ！解説アーユーレディ！？ミイラマン！！』
『無理やり呼んだんだろが』

　白熱してきた雰囲気の中、会場内にプレゼント・マイクと相澤の声が響く。そして、一足先に進んでいたAも、遅れてスタートを切った生徒も思わぬモノを前にして思わず足を止める。

「ターゲット…大量！」

『さあ！いきなり障害物だ！！まずは手始め…第一関門、ロボ・インフェルノ！！』