ふわふわ飛んでけ～【ヒロアカ】【男主】 (ページ33)

今日:42 hit、昨日:46 hit、合計:1,363,595 hit

第三十一話障害物競走ページ33

　プレゼントマイクの実況で入場すれば、湧き上がる歓声と圧倒的に多いマスコミや観客の数に心臓を煩く鳴らす。だがそれは、これだけの大人数の前で最大のパフォーマンスをすれば幾らか目に止まると言う事を現す。
　鳴り止まない歓声の中、Ａ組に続いてＢ組。次に普通科、サポート科、経営科が整列し終えると1 8禁ヒーロー「ミッドナイト」が檀上の上に立つ。

「選手宣誓！！」

　鞭をしならせながら注目を集めるミッドナイトに、常闇が1 8禁なのに高校にいてもいいものかと指摘するが、速攻で地面に叩きつけられた鞭に口を噤む。

「静かにしなさい！！選手代表！！1ーＡ、爆豪勝己！！」
「えーー！？かっちゃんなの！？」
「あいつ一応、入試一位通過だったからな」

　不安気な声が1－Ａから上がる中、爆豪は礼儀もなしにポケットに手を突っ込みながら檀上に向かって階段を一段ずつ上る。そして、マイク越しに爆豪が「せんせー」と言うと、入場する時とはまた違った緊張感で１ーAの生徒は爆豪を見守る。

　せめて、どうか、世間体の良い言葉を。

「俺が一位になる。せめて跳ねのいい踏み台になってくれ」

　――言っちゃった。

　その瞬間、雄英生徒から一斉にブーイングの嵐が巻き起こる。さらに爆豪が立てた親指を横に滑らすジェスチャーで煽ればその声は更に大きくなった。
　それもミッドナイトが再び喋れば、シーンと静かになる。

「さーて、それじゃあ早速第一種目行きましょう。いわゆる予選よ！毎年ここで多くの者が涙を飲むわティアドリンク！！さて、運命の第一種目！！今年はコレ！！」

　ミッドナイトが腕をバッと後ろに広げたと同時に、ホログラムが現れ『障害物競走』と表示される。

「計１１クラスでの総当たりレースよ！コースはこのスタジアムの外周約4キロ！我が校は自由さが売り文句！ウフフフ…コースさえ守れば"何をしたって"構わないわ！さあさあ位置につきまくりなさい」

　障害物競走の説明が終わると同時に、A達のすぐ近くにあった門が開く。ぞろぞろと生徒達は思い思いの場所に立ち、点滅するランプが最後の三つ目を照らすのを待つ。
　一つ、二つ―――三つ。

「スターーーーーート！！」

　障害物競走の幕は、開かれた。