第二十三話 最悪の事態 ページ26
最悪の事態になった。
フィルチにマクゴナガル先生の教室に連れられ、僕達は先生を待っている。
透明マントを忘れるなんて、とんでもないバカなことをしたと思う。
真夜中にベットを抜け出してウロウロして、ましてや授業以外で立ち入り禁止の天文台の塔に登り、どんな理由があってもあのマクゴナガル先生が許すわけがない。
「ハリー！探してたんだよ！」
そんなことを考えていると、マグゴナガル先生がネビルを連れてやってきた。
「注意しろって教えてあげようと思って。マルフォイが君を捕まえるって言ってたんだ。あいつが言ってたんだ、君がドラゴ―――」
ハリーが頭を振って、ネビルを黙らせようとしたが遅かった。
「まさか、皆さんがこんなことをするとは、まったく信じられません。明け方の一時にですよ。どういうことなんですか？」
先生の問に僕達は、黙ったまま固まってしまう。
「察しはつきます。嘘でマルフォイをベッドから誘い出し、問題を起こさせようとしたんでしょう。マルフォイはもう捕まえました。多分貴方達は、ここにいるロングボトムが、こんな作り話を本気にしたのが滑稽だと思ってるのでしょう？」
滑稽だと思ったことは一度も無い。だけど、ネビルを見るとショックを受けた表情だった。……後でしっかりと謝ろう。
「一晩に四人もベッドを抜け出すなんて！四人とも処罰です。貴方もですよ、Mrロングボトム。
一人50点です。グリフィンドールから50点減点」
「……先生」
「そんな、酷い！」
「酷いか酷くないかは私が決めます。さあ、皆さんベッドに戻りなさい」
しまった。一日で200点も失ってしまった。
たった、たった一晩でグリフィンドールは最下位に落ちたのだ。
もっと考えて行動すればよかった、と僕は落ち込みながらベットに飛びこんで眠りにつく。
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作者名：空天 馬
| 作成日時：2016年6月11日 1時
