家に帰るとドアの前にイケメンが居ました[男主] (ページ6)

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自己紹介と意思疎通ページ6

アタシのベッドに再び身体を沈めた彼に言わなければいけない事を思い出し、アタシもベッドに腰掛ける

と、同時に、彼は矢張り身を固める

『あぁ……。怖いでしょうけど、少し我慢してね。アタシは碓氷A。スタジオカメラマンをしているわ。貴方の名前、聞いても良いかしら？』

先ず、自分が自己紹介をしてから、そう尋ねる。

けれども彼は何も応えない

……そう。
これも駄目って訳ね

『分かったわ。話したくなったら話しなさい。それ迄の返事は、手を叩いたり頷いたりするだけで構わないわ』

そう言うと、彼は早速頷いてくれた

これは、ＯＫ。
だったら、この調子で尋ねちゃいましょう！

『お腹は空いてるかしら？』

首を縦に
少し経って横に

お腹は空いた、でも要らないって所かしら？
……あぁ。子供の相手でこういうのは慣れてるのよ

『お粥、食べれるかしら？食事は摂れる時に摂るものよ。大丈夫、アタシには毒を作る技術や知識は無いわ』

そう言うと、彼は首を縦に振った

よし、それならば直ぐに用意するわよ！
料理は出来立てホヤホヤの内が美味しいのよ

ベッドから降りて、部屋を出ようとすると、袖をクイッと引っ張られた

「…………君は、」

とても落ち着いた声
けれども何処か恐怖を帯びている

「君は、私の事が怖くはないのかい？」

その言葉に、クスッと笑みを漏らしてしまう

あぁ、今更何でそんな事を

『困っている時にはお互い様よ！助けを求めている人に怖いも何もないわ！』