もう1人のメンバー (ページ28)

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YGside

Aから、゛寂しい゛なんて言葉が出たのはいつぶりだろうか

そう思うと言葉が出てこなくて、
口を開いては閉じてを繰り返した

YG「…いくぞ」

やっとしぼりだした言葉がこれ

寂しげな顔に胸が痛む

…Aが、練習生として来た頃は、

元気なやつ

それぐらいしか思わなかった

けど、あいつはどこか一線を引いてて

誰とも真剣に関わろうとしてなかった

だから俺もAのこと、知ろうとはしなかった

ほんとは、元気なように見えて、人の顔色を伺ったり、本心は隠すやつだって知らなかったから

時には冷たく当たったり、言いすぎたりすることもあったけど、ただひたむきにAは努力してた

でも、確かあの日

俺ら7人のデビューは決まってて、
突然もう1人デビューするなんて言われた

…Aのデビューが決まった日

俺は練習室の入口で、立ってるAを見つけた

邪魔だし、何かをずっと見てるようで

YG「何してんだ？」

不思議に思ったのを覚えてる

俺が近づいても、Aは気づかない

あと少し

Aの近くにたったとき、声をかけた

YG「なにしt「なんでなんだよ！！！！！」…あ？｣

けど、その声を誰かにかき消される

その時知ったけど
いたのは俺とAだけじゃなくて

「くっそ、なんであいつがデビューなんだよ」

二人の男の声

練習室で愚痴ってるってわけか

しかも…悪口を言われてるのがAってことか

「しょうがねーよ、ジョングクのオキニだから」

言ってることはむちゃくちゃで眉間にシワがよる

…いくらお気に入りでもデビューまでは口を出せねぇだろ

馬鹿じゃねぇの？

2人組に心の中で悪態を着くけどAにも若干イラッとした

なんで、言い返さないんだよ

俺の目に映るのは、じっとその言葉を聞くA

YG「おい」

『あ、すみません、挨拶ができYG「そーじゃねーよ」え？』

なんで言い返さない？

悔しくねぇの？

そう言いたかったけど、Aの目は悔しいとか、悲しいとか、そういう問題じゃなくて

どうでもいい

そんな目をしてた

だから俺は、そんときだって何も言ってやれなかった