相談するぜイヤッフー!……って、え? ページ13
結論から言うと、呪霊なんていなかった。
悟くんに(ループのことは伏せて)相談しても、呪霊どころか残穢のかけらもなかった。
「むしろ呪いより加護みたいな感じするけど、お前どっかで信仰でもされてんの?」
こんなクソみたいなループが加護なわけないじゃんか。
「Aのバカ、お前死なないはずだろ…」
「無茶したら許さないって言ったじゃないか…」
「こんなことなら、本当に任務になんて行かせなきゃよかった」
そんでもってあっという間に2007年の10月、タイムアップ。
はー、最悪。
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そりゃそうだ、呪霊が原因ならそもそも自分で呪いかかってるって気づくし、
第一悟くんの六眼を誤魔化せる呪いなんていないし…
もうマジでどうすればいいのか。情報がなさすぎる。
だったら相談すりゃいい。
そもそもの話、ループに巻き込まれてるって皆に言えばいいじゃん。
そんで一緒に解決方法を探してもらえばいい。
なんで前のループで誤魔化したし。
信頼関係を築き、そんでもって相談する!
…なんて聞こえはいいが、信頼関係をただ利用してるだけじゃん…
自己嫌悪も相まって、吐き気がする。
そんな時、硝子ちゃんが声をかけてきた。
「A、これから一緒に出掛けない?」
「Aさ、最近顔色悪いよ?なんか悩み事?」
ああ、なんていい友達なんだろう。私をわざわざ外へ連れ出そうとしてくれたんだ。
“最近”の私は任務以外ではあまり外に出ないから。
私なんかを気にかけてくれて。
私は皆を利用しようとしてるのに。
なのに、その優しい声に安心しているのも確かで。
これで、何か変わるんじゃないかって、ホッとして。
「あのね、硝子ちゃん、私ね_____」
泣きそうになりながら口を開いた、その瞬間。
ドゴオッと凄まじい破壊音が響いたかと思うと、私は瓦礫の下敷きになった。
体がひしゃげるような感覚、噎せ返るような血の匂い、ぼんやり聞こえる誰かの悲鳴。
「はっ…?A…?」
真っ暗な視界の中、呆然とした硝子ちゃんの声に、
「ああ、硝子ちゃんは無事だったんだ」とただ漠然と思った。
何が起こったんだろう。私は硝子ちゃんに、ループしてるってことを話そうとして、それで、
ああ、なるほど、そうですか。
神様はよっぽど私のことが嫌いらしい。
ループのことを誰かに喋ったら、
“また”かよ!……って、え?→←ループの原因ってこれじゃね?……って、え?
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あいすくりぃむとちょこれぃと(プロフ) - Wolf @ 元フェアリーさん» コメント感謝です!神と人とでは感覚が違うんでしょうね。神様的には100%善意です。朱雀は神様が考えたルールとか法則の抜け道をなんとか探し出してる感じですね。なお、ループしてる一番の原因が神様だってことは多分一生気づかない。神様は直接関わってこないので。 (7月21日 2時) (レス) id: b2ed5b6349 (このIDを非表示/違反報告)
あいすくりぃむとちょこれぃと(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます!どうかお楽しみに…… (7月21日 2時) (レス) id: b2ed5b6349 (このIDを非表示/違反報告)
あいすくりぃむとちょこれぃと(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございますm(_ _)mもう少しだけ続きます…… (7月21日 2時) (レス) id: b2ed5b6349 (このIDを非表示/違反報告)
Wolf @ 元フェアリー(プロフ) - 神様が1番狂ってると思うのは私だけですかね・・・ (7月21日 2時) (レス) @page46 id: ebc545326a (このIDを非表示/違反報告)
あ - 楽しみです (7月8日 21時) (レス) @page50 id: 23ef5c5b40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あいすくりぃむとちょこれぃと | 作者ホームページ:なし
作成日時:2021年4月29日 12時