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2話 ページ2

「なんだこの無礼者が!」

「引っ捕らえろ!」

ガヤガヤ、と人が集まってくる感覚。

ぐいっ、と髪の毛を誰かに引っ張られた。

太陽の光で逆行になっているけれども、相手の顔はよく見える。

「『私が私であるために(ストローグ・イーヴン・イフウィーグ)』!!」

「んなっ!?」

相手が弾かれたように手を離す。

これは私のユニーク魔法、私が私であるために(ストローグ・イーヴン・イフウィーグ)

相手に強制的に言うことを聞かせられる能力。

これでしばらくは、怯えて誰も私に手は出せないだろう。

その隙に、腕の中で固まっているアーヤに囁きかける。

「アーヤ、お姉ちゃんはこれからちょっと偉い人とお話してくるの。だから、アーヤは帰ってていいわよ。

3、2、1で走って、路地裏に入って。

路地裏に入っちゃえばこっち(スラム民)のもんだから」

「だけど、おねーちゃんは……」

「お姉ちゃんは大丈夫!ね?」

「………わ、わかった」

「はい、3、2、1!Go!」

だっ、と言うことを聞いて駆け出すアーヤ。
帰ったら誉めてあげよう、まあ帰れるか分からないけれど。

多分これバリバリに不敬罪だよね(白目)

よりによってアジーム家の馬車とか……私は運に嫌われてるのか。

「おっ、なんだなんだ?どうした?」

「ばっ、こらカリム!市街地では危ないから馬車から出るなとあれほど……!」

唐突に馬車の扉が開いて出てきたのは、褐色の肌に白銀の髪の毛、私と同じガーネットアイの男。多分年は私より2、3歳上で、着物は見るからに高級そうな白と金。

それを従者らしきチャコールグレーの瞳に黒髪の男が、慌てたように馬車の中に押し戻そうとして立ち上がっている。

バチリ、と同じ色の目が合う。


 
孔雀石だと思われるアイラインが引いてあるのがよく目立つ。

薄汚れた、ボサボサの黒髪に白い肌の私なんかとは全然違う。

その時、ガーネットアイの男が口を開いた。


「お前………A、か?」


それに対する、私の答えは。






「誰だよお前、なんで私の名前知ってんの」

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作品ジャンル:ギャグ
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マザーグース(プロフ) - ルイさん» 嬉しいです………頑張りますね! (2021年3月27日 12時) (レス) id: 446891bd7a (このIDを非表示/違反報告)
ルイ - うわぁぁぁぁめっちゃ好きです!更新頑張ってください!! (2021年3月27日 3時) (レス) id: 719e5dac86 (このIDを非表示/違反報告)
マザーグース(プロフ) - 碧生さん» ありがとうございます!!更新頑張りますね!! (2021年3月19日 15時) (レス) id: 446891bd7a (このIDを非表示/違反報告)
碧生(プロフ) - 凄く面白いです!更新待ってます! (2021年3月19日 9時) (レス) id: 7ffc4172b1 (このIDを非表示/違反報告)
マザーグース(プロフ) - ドさん» ありがとうございます。リアルが多忙なため遅くなっておりますが、じきに受験が終わるので更新ペースが上がります。ですので、これからもよろしくお願いします! (2021年1月28日 12時) (レス) id: 446891bd7a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マザーグース | 作者ホームページ:   
作成日時:2021年1月3日 21時

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