余命なんて吹っ飛ばす。【ダンタリオン・ダリ】

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ふと目が覚めた。

白い天井。

つんとくる薬品の香り。


そして、大好きなあなたの顔。
　
『だり、せんせ？』

「あ！！起きた！！…良かったぁ…」


ダリ先生は安心したような顔をして、ヘナヘナと床に座り込んだ。

「もー、心配して寝れなかったんだから」

そう言うダリ先生は自分の目元を指差す。

確かに濃いクマがあった。

…好きな人が私のためにクマをつくってくれるまで心配してくれて嬉しいのはここだけの話。

「…ところで、どうしてこうなっちゃったのかな？」

まずい。これだけはバレたくない。


『…え、えっと…眠くって！』

「そっか。

　とりあえずこれからは教師寮に住もうか！」

『あ、わかり…は？』

「可愛い子は離しておけないからね〜」


『ええっ！！いや、私生徒ですよ！？』

「生徒は宝！親のいない怪我をしている生徒をほっとく方がおかしいよ」

『は、はあ』

「きっと明日には退院できるから。迎えにいくね！」

『よろしくお願いします』


喜び7割 不安が2割。そして緊張1割。


私の教師寮生活が始まろうとしていた。



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「(あ、僕Aちゃんのこと可愛いって本人の前で言っちゃった。
　 まあ、バレてないか。)」

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