サイン ページ13
？)…何をしている
ルーサー達と揉めていた際、何者かに声を掛けられたA。
A)…クラリオさん?
振り向いた先にはクラリオが立っていた。
A)(…なんだか睨まれてる?仲間と話してたからかな…)
Aが言うようにクラリオは鋭い形相で睨んでいる。
A)(……っまさか、さっきルーサーさんを投げ飛ばしたのを見られてた…?!)
"大事な仲間を投げ飛ばした女"というレッテルを貼られたのでは無いのかと慌てるA。
…Aというより、その大事な仲間を睨んでいるようだが。
クラリオ)すまない、何を話していたかは聞こえなかったが失礼な事を言われただろう
A)あっいえ…全然そんな事無くて、むしろ私が失礼な事をしたというか……
何か勘違いしているのだろうか。
そう思ったAは必死に弁明する。
ルーサー)違ぇよ、アロソンがこの怪力女のサインが欲しいって言うか俺達は着いてきてやったんだ
ルーサーの言葉に隣にいるベルガモも頷く。
クラリオ)ルーサー、女性だからといって失礼な態度をとるのはやめろ
A)あっいいんです、そう言われても仕方ない事をしちゃった…の、で……
あくまで悪いのは自分だと主張するA。
そのAの言葉にしばしの沈黙が訪れる。
A)(き、気まずい!…この人達、私の事嫌いだろうし仕方ないけども……)
A)…あっ!わ、私!しののこと探してきますね!
気まずい空気から逃げようと、飲み物の所にいるしのの元へ行こうと振り返る。
その時。
しの)ッAちゃん大丈夫!?
尋常じゃない程に汗をかいたしのがタイミング良く現れた。
A)しの…!しののことを待ってたんだよ……
ようやく孤立した場から抜け出せる、とAは柔らかい笑みを浮かべる。
しの)ッゴホ、ゴホ!!ヴォエッ…ヒール、っで全速力、キッツ…………なっ、何か…用ス、か?
ゼーハーと息を切らしながらも庇うようにAの前へと出るしの。
ルーサー)おいおい、ジャパンの女は物騒な奴しかいねえのかよ
しの)ッあﾞあﾞ?やんのかゴ……ゲホッ!!ゴホ、ヴェ!!
苦しそうに肩を上下させながら激しく咳をするしのにAは背中を摩る。
クラリオ)ルーサー
クラリオから注意を促されたルーサーは「はいはい」と呆れたように腰に手を当てる。
A)……えっ、えっとね!アロソンさんがしののサインが欲しいんだって
しの)ッサ…サイン?
「あの人だよ」とAがアロソンに手を向けて指し示す。
肩で息をしながらしのはアロソンをしばらく見つめると、んっと手を出す。
どうやら色紙を出せ、と言っているようだ。
そんなしのにアロソンは体を二つに折ってサイン色紙を渡してくる。
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作者名：39 | 作成日時：2023年8月13日 17時
