ご唱和下さい ページ17
サビのダンスが終わると2人はクンフーの真似をしているのか、格闘ごっこを始めながら場所を入れ変わる。
今度はAが中国チーム、しのが日本チームの輪へと入る。
ハオ)Aさん…!
A)ハオくん!楽しんでる?
「勿論です!」と言おうとするハオに被せてルウが甲高い声を上げる。
ルウ)まさか生のAの歌が聞けるなんてーっ!感激よお!
ハオ)おい!Aさんは今、俺に話しかけてたんだぞ!
「俺に」という言葉を強調するハオに構わずルウは「これくらいでうるさいわね〜」と一言でかわす。
喧嘩をする2人にシンが注意を促す。
シンに「すまない」と言わんばかりに手を合わせられ、Aは苦笑いをしながら歌へと戻る。
やはり母国をメインとした曲だからなのか。
中国チームは日本チームと比べて踊ったり、リズムに乗ったりとても楽しそうにしている。
チラリと日本チームの様子を伺うと、しのが選手の何名かを無理矢理踊らせているのが目に留まる。
「強引だなあ」と半分呆れながらも、会場全体が今を楽しんでいることはAには分かった。
【〜〜〜♪】
2番のサビが終わると同時に、2人は両チームから離れ観客に向けてドームの周りをバラバラに歩き出す。
そして真ん中へと集合すると2人で手を繋ぎ笑顔で上下に振る。
観客に向けて手を振っていたAがくるりと辺りを見渡すとスクリーンを指さす。
スクリーンには「ご唱和下さい、いーあるふぁんくらぶ」と書かれていたのだ。
Aは「やろう!」と言わんばかりに両手を振るうと口に手を当てる。
A)いーあるふぁんくらぶ
「「「いーあるふぁんくらぶっ!!」」」
日本チームや中国チーム、観客の声にAは嬉しそうに両手で丸を作りダンスへと戻る。
【〜〜〜♪】
歌が終わると同時に2人は色んな角度から手を振り、顔を見合わせると深くお辞儀をする。
ドームは大きな拍手に包み込まれ、無事ライブも終了したのであった。
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作者名：39 x他1人 | 作成日時：2023年7月28日 19時
