新章【アレスの天秤】 ページ4
フットボールフロンティア、通称FF。
中学サッカー日本一を決める大会は弱小イレブンと言われた雷門中が怒涛の快進撃を見せ、見事世宇子を破り頂点へと輝いた。
しかしその輝きは世界には及ばずスペイン代表との戦いに見事惨敗。
日本のサッカーに問題を感じた協会の者達は彼ら雷門イレブンとそのマネージャー達に。
"サッカー強化委員"としてそれぞれの学校へと派遣された。
そして雷門に残る者は2人の少女のみ…。
新雷門の強化委員の任を任されていたのであった。
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しの)やばいやばいッ!っんでこんな撮影長引いたんだよ!今日予定あるっつたのに!!
A)怒る暇あるなら走って…!あともうちょっとで着くから!
持ち前の運動神経を使った突飛な動きで、人と人との間を颯爽と駆け抜ける帽子を深く被った2人の少女。
今日から伊那国島という島の中学校のサッカー部のチーム全員が、まとめて転校してきているというらしい。
そこでイナズマイレブンの一員であり。
手の空いている2人にその人達の強化委員になって欲しい、と雷門の校長先生直々に伝えられたのだ。
2人の仲間…もはや伝説になっている選手達も全員全国の様々な中学校へ転校し、各学校のサッカーのレベル上げに貢献している。
A)(みんな…元気にしているのかな…?)
なんて遅刻しながらも呑気に考えていたのもつかの間、2人は雷門に到着し校長室に辿り着く。
しの)や、やっと着いた……ちょちょっと待って……身だしなみ整えさせて………
ゼーッハーッ、と肩で息をしながら手持ちの鏡を取りだし乱れた髪を整えるしの。
A)…もういい?開けるよ?
しの)おけ!どんな奴らだろね?
悪戯っ子のように笑うしのを横目で見ながら、Aは校長室の扉を軽く叩く。
A)…校長先生、初音と巡音です失礼します
遅刻したということに焦っていたのか。
校長先生の返事も聞かずにAは扉を開けた。
開け放たれた扉の向こうにいたのは校長先生と11人の少年少女。
そして友人である大谷つくしがいた。
A＆しの)遅刻しました!すみません!!
いきなりの乱入者に11人が呆気にとられた表情でこちらを見ていたのは言うまでもない。
校長)いえ構いませんよ、お二人共お仕事お疲れ様です
優しく笑いながら言った校長先生に、Aは密かに安堵しつつ姿勢を正す。
2人はこれから新雷門サッカー部と呼ばれる11人の顔を見渡す。
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作者名：39 | 作成日時：2023年6月25日 0時
