第九話 ページ10
「ありがとうございましたー」
そんな声を残して私はコンビニを出た。
明日から、というか事件がばれたら、そんなに不用心にコンビニに行くなんてことも出来ないだろう。
自分の鞄に奇跡的にあったゴムを使い、長く伸びた青い髪を結び、灰色のキャップの中にしまう。多少は雰囲気が変わっただろう。
ビニール袋の中から、パッケージに入った黒いマスクを装着する。少なくとも顔は隠せたはずだ。
『さて、寝床をどうするか‥。』
一晩でも、ばれないようにするには裏路地とかそう言うところがいいだろう‥。
自販機の裏とか‥。
良いところにないだろうか。
なんて、またふらふらと歩いていた。
あぁ、もう学校にも行かなくていいのか‥。義務教育ぐらいは受けたかったな‥。やっぱり我慢した方が‥、良かったのかな？
なんて考えながら裏路地に入る。街頭は点滅し、今にも消えかけそうなほどだ。
薄暗い街頭に照らされながら、青い自動販売機がうっすらと浮かぶ。
よく見る青いポリバケツのゴミ箱が並んでいる横を通り抜けて奥へと進んでいく。
細い一本道だ。
大分奥まで来たところで最早、街頭の明かりも差し込まないようなところだった。
身を隠すならここで十分だろう。
そう考え、私はその場でしゃがみ、なるべくきれいそうな場所に体育座りをし、灰色のキャップを深く被った。
無防備過ぎるかも知れないが、少々ここで休ませて貰おう。そう考えて、私は静かに目を閉じた。
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＿＿＿＿＿＿＿＿
「‥‥ません！！‥みません！！」
意識の遠くから声が聞こえる‥。
一体誰だろう。心地のよい声だ。
‥‥はっ！そんなことを思っている場合ではない。
急いで目を開け、後ろに下がろうとするももの、後ろは最早壁。下がりようがないのだ。
「だ、誰ですか貴方。」
そう、言うと、全身もやのこの男は
「申し遅れました。私は黒霧と申します。買い出しの際に貴女を見つけまして。」
「は、はぁ。」
だが、油断はならない。こいつは私の敵かもしれない。ヒーローで、私を捕まえに＿。
「貴女、
「敵、連合？」
まぁ、確かに今の私は敵かもしれない。いや、敵だ。2人、殺，してしまったのだから。
でも、その事がどうしてこいつに‥？
「あー、どうしてって、顔してますね。だって、貴女目付きや雰囲気が殺気だつというかそういう感じが致しました。」
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鶉野 - 応援、ありがとうございます。面白いと思ってくださったのなら嬉しい限りです。更新、頑張らせて頂きます。 (2020年5月25日 6時) (
レス) id: 1589f04ac1 (このIDを非表示/違反報告)
ヱる - 凄く面白いです。主さんのペースで無理せず更新頑張ってください。 (2020年5月25日 0時) (レス) id: 660f048392 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鶉野 | 作成日時：2020年5月18日 14時
