まいデア！【ＦＧＯ短編集】

今日は誰に壁ドンされる？ ページ17

【ギルガメッシュ(弓)】

リクエスト：reze様




ギルガメッシュ
『………………。』

A
『…………………。』



目の前に、黄金。



ハッキリ言おう。
今、私は英雄王に壁ドンをされている。





ギルガメッシュ
『貴様……、今日のレイシフト回数は。』


A
『じゅ、15回くらい………。』


ギルガメッシュ
『敵のクラスは。』


A
『お、主にセイバーかと……………っぐ！？』



ギルガメッシュの目が細くなる。
次の瞬間、私の首には『天の鎖』が巻き付けられていた。



A
『ど、う……して。』


ギルガメッシュ
『どうして、か。それはこちらの台詞よなぁ。…それだけの数出撃しておきながら、何故我に助けを乞わぬ……？』



A
『ひあっ…………。』



首筋を舐められた。
先程のレイシフトで傷を作ってしまった場所を。

チリッ…と痺れるような痛みが襲う。



ギルガメッシュ
『貴様は我の所有物だ。我の手を離れることは許さぬ。我の知らぬ場所で壊れるのも許さぬ。』


A
『…お、王…様……？？』



囁くように、かといって脅すように。
ギルガメッシュは私の耳元でそう告げる。



しかし、その間にも『天の鎖』はギリギリと首を締め付けてくる。

治りかけの傷口を無理矢理開かれているような痛みが走る。




ギルガメッシュ
『だというのに、他の英霊どもと戯れるなどと……。貴様は少々自覚が足りんようだなあ………？』


A
『がっ……………！！？』




一気に。
首を絞める強さが大きくなった。


苦しくてたまらずに鎖を解こうとするけれど、全く緩む気配がない。




ギルガメッシュ
『どうだ…雑種……、苦しいか？これは我に楯突いた罰よ。』


A
『っ……………ぁ…………。』



もう息が保たない。

少しずつ視界が暗くなっていく。



ギルガメッシュ
『これ以上我を怒らせると言うのなら……、そうさなぁ…。貴様ごと宝物庫にしまってしまうか？』


A
『……………。』



『天の鎖』が解ける。

がくん、と身体は彼の前に崩れ落ちた。



立ち上がる力も、話す気力もどこにもない。

ただ、ゆらゆらと揺れる視界に彼を映すことしかできない。




ギルガメッシュ
『ああ、愛い目をする。その様子では、まだ分かっておらぬようだな？我が何を求め、何を欲しているか。』


紅い瞳が、黄金の腕が、私を捕らえて離さない。





ギルガメッシュ
『………王の寵愛をくれてやろう。』

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