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「よし、じゃ藤ヶ谷くんどこ分かんない?」
「P42とー、この単元」
「おけおけ」
週に1回、上手く行けば2回。
仕事で受けられなかったところとかを
分からないって事にして、放課後Aちゃんに教えてもらうようになった。
「ここで紫式部の描いた登場人物に対する描写が美しいんだけど、」
「うんうん」
Aちゃんは分かりやすい。
そして、教えるのが速い。
だから勉強時間の残りの30分は
個々の勉強時間みたいになるんだけど、、
やっぱり集中力が勉強に至っては
早々に切れてしまう訳で。。
右に座って真剣に勉強するAちゃんの横顔を盗み見て勝手に見惚れてしまう。
勝手に見惚れてるのは俺なんだけど、、、
俺だけがAちゃんにどんとんハマっていってるのが悔しい。
仕返し…なんかねぇかな。
「あ、ちょ藤ヶ谷くん!」
「いーじゃん、Aちゃんが好きそうなかわいい絵をかくの。」
勉強の邪魔をするように
ノートの端っこに落書きをし始める。
「これ提出用のノートなんだけど」
「まぁまぁ、ちょっと待ちなって」
そう言いながらも、俺が描きやすいように
ちょっとだけ椅子を離したの
…分かってるんだからね?
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作者名:れんり。 | 作成日時:2019年6月9日 11時