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Aと出会ったのはこの頃。
高1の秋だった。
それだけは、しっかり覚えてる。
あの日は…
文化祭が間近に控えていた火曜日だった。
レッスン場で聞いた話、
人気のあるJrは準備だけ参加で、
文化祭本番は自宅待機で楽しめないらしい。
だけど、
悔しがった方がいいのか、
喜んだ方がいいのか、
俺には縁のない話だった。
まぁ、
俺の感情はもちろん後者の方だったんだけど。
だからみんなと気合い入れて、
校内装飾の為のものをクラスで作ってた5限目。
総仕上げ予定の今日は
5、6、7限目全てが文化祭準備だった。
クラス総出で装飾準備。
男子は色塗り、女子は飾り付け。
綺麗に役割が別れてるのは、女子が
「汚れるのが嫌」という理不尽な理由から。
でも、主導権を握るのは
『藤ヶ谷くん、
こことここ筆使わずに手でお願い』
「おっけー」
いつだってクラスの女子。
まぁ、女子のセンスいいし。
せっかく作るならいいものを作りたいから、
って思いで迷いなくバケツに手を突っ込んで
ここ別に筆使ってもいいんじゃないかな、
って多少は思ってたけど…
そんなに気にせず夢中で色を塗ってた。
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作者名:れんり。 | 作成日時:2019年6月9日 11時