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毎度妃のために作られる食事は、部屋に運ばれてくるまでに何人かの手が入る。
寵妃としては、その過程で毒を入れられる可能性も考えなくてはならない
実際に公主ご懐妊の頃に二回ほど毒が盛られていたらしい。
毒見役のうち一人は軽く済んだが、もう一人は神経をやられて手足が動かなくなったそうだ。
東宮の件で皆神経質になっている。そこへ毒見役専門に下女が送られてきたら、使い捨ての駒と見て当然
あの表情はこういう意味だったのね…
『(そんな中…なんでこの御方は此方をみて微笑んでいるのだろう。
………もしかして色目とか?)』
「(これだけ色目を使っておけば大丈夫だろう)」
『(よほど暇なのね……)』
「…A、気をつけろよ…(主にコイツに)」
『うん、わかってるよ(毒のことよね?今日は私が毒見だし)』
にしても、毒が怖いなら銀にするのは基本でしょうに…此方を試しているの?
…いや、考え過ぎかな…でもありえるよねえ……
『(色味に異常なし、匂いなし…大体これで分かるけど……一応食べなきゃね
…うん、しびれもない)
それらしい毒はありません』
ホッ…という効果音が聞こえそうな程、皆が安堵の表情を浮かべた。
「次はこれよ」
『はい』
即効性ならともかく、遅効性の毒では誰に頼んでもほとんど意味はない。
それに…猫猫と毒の実験をしていたし、働いている時も偶に毒を盛られたりしていたから…
私と猫猫は本来なら毒見には向かないけど、この役職はある意味幸運だったなあ
思わずふふふ、と笑みが溢れた。
「「「(わ…笑ってる)」」」
『…?』
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『お皿は銀製のものに替えたほうがよろしいと思います』
「はぁ…本当壬氏様の言った通りね」
「ム。」
『…やっぱり……』
「Aは気付いていたのね…。今回はわざと銀食器は使わなかったのよ」
「(げっ…すべてあの男の企みか…それでAが倒れたらどうしてくれるんだ
…いや、ないか。Aは見た目と匂いで大体分かるからな…)」
「まさに毒にも薬にもなる能力ね」
『猫猫と薬屋もやっていましたので』
「その知識と字が書けることを言っていれば、二人共お給金はもっともらえたはずだけど」
「拐かされて後宮に連れてこられたのに、今も人攫いに給金の一部が送られているなんて腸が煮えくり返ります」
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マニ。(プロフ) - センバヅルさん» ✉️。有難うございます!!あのゼンバヅルさんの方のボードにボード返事しましたので通知来てると思います、ボード返事待ってますね! (1月6日 21時) (レス) id: 41ef0d9a5c (このIDを非表示/違反報告)
センバヅル(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます!ボードで会話、ぜひやりましょう!!いつしましょうか、お返事お待ちしていますね。更新頑張ります^_^ (1月6日 21時) (レス) id: 9774232d7d (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - センバヅルさん» ✉️。こんにちは、いつも作品見ています。もしよろしければボードで一緒に会話しませんか?お返事お待ちしています、更新の方も無理せずに頑張ってください☺️ (1月6日 21時) (レス) @page1 id: 41ef0d9a5c (このIDを非表示/違反報告)
センバヅル(プロフ) - なななさん» 明けましておめでとうございます〜!今年も引き続きよろしくお願いします(*^^*)更新頑張りますね! (1月1日 1時) (レス) @page21 id: 9774232d7d (このIDを非表示/違反報告)
ななな - 新年おめでとうございます!いやあああ…2024年ですか〜これからも応援してます! (1月1日 0時) (レス) @page16 id: 7215328c99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:センバヅル | 作成日時:2023年12月27日 18時