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騒動から一ヶ月もしない頃、東宮が亡くなられた。
あの日、簡単な文を石楠花に結い二人の妃の元へ置いたのだが…
結局、なんの意味もなかったみたい。まぁ端女の警告なんてそんなものだよね
東宮を失った梨花妃は、大輪の薔薇と言われた頃の面影もない程憔悴しきっているそう。
このままでは玉葉妃の公主も時間の問題…
私にはもうどうすることも出来ないし…どうなることやら。
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NOside
「では…あの騒動の直後に誰かがこれを?」
「ええ、そういうことになりますね。
無知は罪ですね。赤子の口に入るものならもっと気にかけていれば良かった」
「それは私も同様です」
玉葉妃とある麗人が何やら話をしている。
猫猫とAが書いた例の文の件だ。
「それにしてもこの文、一帯誰が…
玉葉妃、この文の主を見つけたらどうなさいます?」
麗人はそう言って妖艶な笑みを浮かべたのだった。
*
「…え、呼び出しですか?」
「そうだ。中央の宮官長室へ」
「(なんの用だろう)」
『(猫猫どうしたんだろう…)』
「あとその銀髪の美少女、貴女も呼ばれている」
『…え、』
「Aもか」
『…うん、そうみたい』
私達に声を掛けてきた宦官は、その後も色々な女官に同じ事を言っていた。
……人手不足なのかな…
「入れ」
そう言われて部屋に入ると、女官たちが頬を染めて誰かを見ていた。
少し気になり、猫猫と一緒に前の方へ行く。
カツカツと靴音を鳴らしながら現れたのは、この前の騒動の時にすれ違った麗人だった。
…男性だったのか…あまりにも美人だったから女性かと…。
「(…ん?)」
何かを紙に書いている…?
かと思ったらその紙を私達に見せてきた。
…そこのそばかす女と銀髪の女、お前たちは居残りだ…
「今日はこれで解散だ、部屋に戻っていいぞ」
「?」
『(…これって、もしかして……)ま、猫猫…!』
「…やべっ…」
他の女官達に紛れて部屋を出ようとした瞬間、誰かに肩を掴まれる感覚がした。
……遅かったか〜…
「駄目じゃないか。君たちは居残りだよね?」
『ひぇ…』
「壬氏だ。黙って着いてこい」
「(…こりゃハメられたな)」
『…(猫猫もやってるし、触られた所払っとこう)』
「……」
私達の行動に怪訝な顔をした壬氏様であった。
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マニ。(プロフ) - センバヅルさん» ✉️。有難うございます!!あのゼンバヅルさんの方のボードにボード返事しましたので通知来てると思います、ボード返事待ってますね! (1月6日 21時) (レス) id: 41ef0d9a5c (このIDを非表示/違反報告)
センバヅル(プロフ) - マニ。さん» コメントありがとうございます!ボードで会話、ぜひやりましょう!!いつしましょうか、お返事お待ちしていますね。更新頑張ります^_^ (1月6日 21時) (レス) id: 9774232d7d (このIDを非表示/違反報告)
マニ。(プロフ) - センバヅルさん» ✉️。こんにちは、いつも作品見ています。もしよろしければボードで一緒に会話しませんか?お返事お待ちしています、更新の方も無理せずに頑張ってください☺️ (1月6日 21時) (レス) @page1 id: 41ef0d9a5c (このIDを非表示/違反報告)
センバヅル(プロフ) - なななさん» 明けましておめでとうございます〜!今年も引き続きよろしくお願いします(*^^*)更新頑張りますね! (1月1日 1時) (レス) @page21 id: 9774232d7d (このIDを非表示/違反報告)
ななな - 新年おめでとうございます!いやあああ…2024年ですか〜これからも応援してます! (1月1日 0時) (レス) @page16 id: 7215328c99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:センバヅル | 作成日時:2023年12月27日 18時