ひたすら愛される流星くん４ (ページ21)

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(赤)

『泣かんでいいのに。流星悪ないやんか。一生懸命やってたやろ？』

小さく頷いてくれた。

「…でも、上手く覚えられへんくて……何回も間違えた」

『なんか覚えられへん部分とか、何回やっても頭に入らへんこと誰だってあるで？俺上手く歌えへんくてブースの中で泣いたこともあるし』

ふははっと笑いながら話せば、流星もほんの少しだけふふっと笑ってくれて安心する。

『みんなも心配しとったで？WESTには流星のこと責めるやつなんておらへんよ』

そう流星に伝えてすぐ、ドタドタと走ってくる音が聞こえてきた。

何事かと思って振り返ると、メンバー5人が勢揃い。

桃「あー流星おった！よかったあ〜」

緑「しげが流星の後追ってから全然帰ってこうへんから心配になって探してたんよ」

橙「流星のこと見つけた瞬間望が走り出してん！こいつ全力で走るんやもん」

黄「しげがいらんこと言うて流星のこともっと落ち込ませてるんちゃうかなーと思ってたけど、そうでもなさそうやな」

紫「ほら流星もしげちゃんも寒いやろ？中戻ろうや」

柔らかく微笑みながら手を差し伸べる濵ちゃんに流星の表情も穏やかになる。

橙「気にせんでいいんやで流星、みんな迷惑やなんて思ってへんからな？」

照史がわしゃわしゃと頭を撫でれば、いつものように流星がふわりと笑った。

「…ごめん、みんなありがとう」

緑「もうごめんはなしやで、流星」

黄「久しぶりにみんなでご飯でも食べに行く？」

桃「えっ、いくいく！」

流星を元気づけるための提案に、全員がのっかってほんまにいいメンバーに恵まれたなって嬉しくなった。

流星の方を見ると少しだけ泣きそうになってる。

「…やばい、みんな優しすぎて泣きそう」

流星が珍しくそんなことを言うもんやから、みんなあたふたしてる。

『みんな流星のこと大好きやからな？』

流星が前に大好きやって言ってくれたしげちゃんスマイル全開で言ったら、可愛らしいえくぼを浮かばせて笑い返してくれた。

落ち込んで膝を抱える日にも、みんながいればきっとまた立ち上がって前を向けるはずやから、何度でも何度でも助けるよ。

end.