ひたすら愛される流星くん４ (ページ20)

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お膝抱えて(赤×青) ページ20

(赤)

「……っ、……」

流星が今にも泣きそうな顔をしてスタジオを出ていったのが見えた。

珍しく流星がダンスでミスを連発して、MV撮影がおしてしまった。

迷惑をかけることを嫌う流星は、俺らが思ってる何倍も何倍も落ち込んでいて……

天然でアホなとこもあるけど基本的何でもそつくこなすから、あまりこういうことにも慣れてないのかもしれへん。

……気にせんでもいいのに。

流星のあまりの落ち込みっぷりにメンバーもどう接していいのか探ってる感じ。

今1人で泣いてるんじゃないかと思い胸がキュッと苦しくなって、急いでスタジオを出て流星を追いかけた。

どこ行ったんやろ…？

人目につかんとこ行きそうやな、と思い誰も入らなさそうな非常階段に向かうと…

『……おった』

こんな寒いのに外に出たんか。

膝を抱え込んで俯く流星の姿が見えた。

あんな大っきい身長からは想像できひんくらいにちっこくなってる。

『……流星？』

「……っ、」

声をかければビクッと反応して、膝を抱え込む腕の力が強まったのが分かった。

『…そんな落ち込まんとき？』

背中をゆっくりさすれば、震え出す肩。

泣いちゃったかな…

しばらく落ち着かせるように背中をさすり続けてると、

「……ごめん、っ」

『謝らんでええんよ、』

弱々しくちっこくなったままの流星を横からぎゅーっと抱きしめる。

『…身体冷たくなってるやん。こんな寒いとこずっとおったら風邪ひくで？』

外にいるかもと持ってきていたブランケットを肩からかける。

こくんっと頷き、少し上げてくれた顔は瞳をうるませている。

……なんか可愛いなあ。

普段こんな弱った流星を見ることなんてほとんどないから、可愛い年下の子やなあって思ってしまう。

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