ひたすら愛される流星くん３ (ページ32)

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(桃)

一旦流星から離れてキッチンで水を飲み、流星の分も用意する。

まだ瞳はうるうるとしていて、水を渡すと小さくありがとうと言われた。

…なんか様子がおかしい。

いつもの酔った流星なら、ベタベタに甘えているはず。

怖いけど、…聞いてみようか。

「…流星、今日家帰りたいの？」

『……えっ、…いや、んー………』

「明日の仕事朝早くないし、泊まっていったら？」

『でもっ、』

「…酔ってしんどそうやし」

『………….、』

「……嫌なん？』

『…嫌、じゃないっ、』

「…じゃあ、…………。え！なんで泣きそうなんよ…」

『…っ、』

さっきまでうるんでいた瞳はもう零れ落ちそうなほど涙をためている。

「ごめんごめん、言い方怖かった？」

首を小さく左右に振った、寝転んだままの流星の頭を撫でる。

遂に零れ落ちた涙。

『…いつも酔うと誰にでも甘えちゃうから、あかんと思って…………やのにまた…』

「そんなん、ええのに」

『…でも、好きな人に誤解されたくない、から…』

…流星、やっぱり好きな人いたんや。

「…たしかに、もし流星の好きな人が見たら誤解しちゃうかもしれへんなあ………」

『………やっぱり、そう思う？』

「例えば、濵ちゃんに甘えてたりしたら、濵ちゃんのこと好きなんかなと思っちゃうかもしれへん」

そう言った途端、ぽろぽろ溢れる涙。

「…え、え！？どうしたん？」

一度起き上がらせて、軽く抱きしめながら背中を摩る。

ひっくひっくと泣き出した流星に驚いて、どうしたらいいのか分からへん。

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