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(黄)
「…まだ、……気にしてる?」
『え、…何を?』
「…こわい、って言ったこと」
さっき思い返していた、あのことの話。
『今でも流星にこわい思いはさせたくないって思ってるよ』
「………、全くこわくない、と言えば嘘になるんやけど、…」
泣きそうなのか少し震えたような声。
「…ずっと待たせてる気がして、申し訳なくて。………むしろ、もうそういうこと、俺とはする気なくなった……?」
ぎゅっとバスローブを握る手の力が強くなる。
『そんなことないよ。怖い思いさせたくないから無理にはせえへんけど、ずっといつか…とは思ってるで?』
「…ほんま?」
『ん、ほんまに』
できるだけ優しく伝えると安心したのか長い睫毛を少し濡らしながら微笑んでいる。
「……もう抱きたくないって思われてたらどうしようかと思った」
『そんなんあるわけないやん。今もどきどきしてるで?』
「…自分から言ったけど、あまりにも誘ってこうへんから、もしかしてそういう目で見られへんのかな、って」
『ふふ、こんな色気たっぷりで男前な流星でもそんなこと思うんやな?』
「……普通に、思うよ。淳太より身長高いし男っぽいからそういう風に思われてへんのちゃうかって不安やってんもん………」
ああ。もう、そう思ってること自体が可愛いのに。
『もちろんかっこよくて男らしいところも大好きやけど、それを上回る可愛さがいっぱいあるで?』
きゅるんとした瞳
笑うと出てくる頬のえくぼ
ふふっていう笑い方
実は寂しがり屋なとこ
俺にだけ甘えんぼさんなとこ
たくさんあげていけば、赤くなっていく頬。
あかん、ほんまに可愛い。
…無自覚なところが罪やね。
『ほら今も。全部、全部可愛い』
髪を撫でると目を細めながら恥ずかしそうに微笑む。
『…やから、そんなこと思わんでいいからな?何があってもずっと好きやから』
「…ん、ありがとう」
ぎゅうっとキツく抱きしめると、ぎゅうっと抱き締め返してくれる。
『愛してるよ』
たまにしか言わない愛してるを何度も伝える。
不安な気持ちが少しでも消えていくように。
end.
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なかなか更新できず申し訳ございませんでした…。
体調不良と仕事が忙しくて時間が取れず、
久しぶりの更新になってしまいました。
今更ですが流星くんバースデーです。
しげちゃん、照史くんのお話も書いてますのでお楽しみに。
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あっためて(橙×青)→←不安な気持ちが消えていくように(黄×青)
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作者名:流優 | 作成日時:2021年6月28日 5時