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(桃)
朝登校途中、昨日なかなか寝付けへんかったから欠伸しながら歩いていると、後ろからしげに突進される。
赤「小瀧おはよーー!!」
桃「もう!こけそうになるからやめてや!」
赤「まあまあまあ。小瀧、昨日あんま寝れんかったん?」
桃「…え、なんでわかるん?」
赤「どーーー見ても眠そうやもん」
桃「…やって、昨日の流星のこと気になるやん」
赤「そやなあ…。今日会った時の反応見てみよか」
なんて言ってたら、角を曲がってきた流星とちょうど会った。
心の準備が出来てなくて動揺してしまう。
赤「おお!おはよ流星」
青「おはよ」
桃「おはよっ」
青「…おはよ」
……ん?何、今の間は。
青「…ちょっと俺先行くわ」
桃「え、流星?」
そそくさと早歩きして行った流星を追いかけることも出来ず、しげと顔を見合せた。
学校に着き、教室に入ると机に突っ伏してる流星。
声かけるにも、かけにくくて何となく見つめてるけど起きる気配なし。
授業中もいつもよりも眠くて怠そうに見えた。
いつも通りしげと流星と3人で昼ごはん……のはずが気づいたら流星がおらへん。
隣の教室のしげに声をかけに行くが、なんとしげも今日は呼び出しをくらってるらしく一緒に食べられへんとの事。
うわー1人か。
とりあえず、1人で教室にいるのも寂しかったから屋上へ向かった。
桃「きもちー」
思わず声が出てしまうくらいに風が気持ちいい。
日差しが暑いから日陰になってるとこに腰掛けようとしたら、見覚えのある姿。
青「……あ」
桃「…流星!?」
青「……いや、え、」
桃「…なんでこんなとこおるんさ」
青「……っ、」
何も答えず立ち去ろうとする流星の腕を掴んで、隣に座らせた。
桃「…なんで避けるん?」
そう言うと、泣きそうな顔になるから戸惑ってしまう。
桃「……昨日も、声かけてくれたらよかったのに」
青「……やって、望、…知らん子といたから」
桃「…なんでそんな泣きそうなんよ」
今にも零れそうなくらい溜めている涙。
昨日のともくんの言葉を思い出す。
…ちょっと、ちょっとだけ自惚れてもいい?
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作者名:流優 | 作成日時:2021年6月28日 5時