俺が帰したくない(紫×青) ページ23
(紫)
けほっけほっ
遠くから聞こえる苦しそうな咳の音で目が覚めた。
横を見ると隣にあるはずの姿がなくて、慌てて起き上がる。
休みの日に俺より早く起きることなんて今まで無かった。
リビングへ急いで向かうと、ソファに倒れ込んでる流星。
俺の姿に気がついたのか、起き上がってふわりと笑う。
「おはよ、�陲舛磴鵝�
声が枯れているし、明らかに無理して笑ってる。
『おはよう……流星、しんどい…？』
「んーちょっと咳が…�陲舛磴鵑謀狙�ったら嫌やから、今日もう家帰るな？せっかくオフやから泊まりに来たのに、ごめん」
急に立ち上がったからか、少しふらついたのを支える。
「ごめん、ちょっとふらついちゃった。でも大丈夫やから！」
『ちょ、ちょっと待って。熱はかった？』
「はかってないけど…」
『はかってみ？顔赤いし、身体熱いで？』
「大丈夫大丈夫。そんなしんどくないし1人で帰れるから」
『あかん。俺が帰したくない』
帰ろうとする流星の手を握って引き止める。
弱いところを見せるのが苦手な流星は5つも年上の恋人の俺にさえ、弱ってるところを見せたり、甘えてきたりは全然せえへん。
「でも伝染ったら…『もう、そんなこと気にせんと病人は大人しく看病されてて！』
「……」
困ったような顔をしてる流星に促すように体温計を渡す。
『とりあえず、熱はかろう？』
「…わかった」
ピピピッ
《38.7度》
いや、めっちゃくちゃ高熱やん……
『…病院行こか』
「……病院いやや」
そうや。流星は病院嫌いなんやった……
『んー……んな、お薬とかいるもの買ってくるからベットで寝とき。買いに行ってる間に帰ったりしたら、アカンで。ほんまに怒る。』
考えてることバレました。みたいな顔して、しぶしぶ頷いてくれた。
『ほんまに帰らんといてや…心配してるんやから』
「げほっ………ん、わかった。……はまちゃ、ありがと」
掠れた声で緩く微笑む流星があまりにも弱々しくて、ぎゅっと抱きしめた。
『しんどいなあ……すぐ帰ってくるから、寝て待っといて？お水と冷やしたタオル用意しとくな？』
ゆっくりと頷いてくれる。
気が緩んだのかさっきよりも目はうるうるとしていて、本当はしんどかったんやなって改めて思う……。
もっと甘えてくれてええのに。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 228人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
流優(プロフ) - たんわさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます…！これからも癒しをお届けできるよう頑張ってお話書きますね^^* (2021年6月5日 21時) (
レス) id: b558de14c9 (このIDを非表示/違反報告)
たんわ(プロフ) - どのお話もキュンキュンさせてます。ひたすら愛される流星くんとメンバーに癒やされます。これからも投稿をお楽しみしています (2021年6月4日 15時) (レス) id: 97a952a2ec (このIDを非表示/違反報告)
流優(プロフ) - もちゃさん» コメントありがとうございます！嬉しすぎます……(TT)これからも更新できるようがんばりますね！引き続き読んでくださると嬉しいです！ (2021年6月2日 0時) (レス) id: b558de14c9 (このIDを非表示/違反報告)
もちゃ(プロフ) - コメント失礼します！どのお話もとにかく可愛くて癒されて、何回読んでもめちゃめちゃキュンキュンさせられてます！これからも投稿楽しみにしてます！ (2021年6月1日 23時) (レス) id: a4f7ee3cd5 (このIDを非表示/違反報告)
流優(プロフ) - aykanbaraさん» コメントありがとうございます。パスワードをかけている作品の載せ直しがこちらの作品ですので、投稿をお待ちいただけたらと思います。よろしくお願いいたします。 (2021年5月31日 20時) (レス) id: b558de14c9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：流優
| 作成日時：2021年5月30日 22時
