7歳 ページ8
「みんないらっしゃい！……あら、お嬢さんが例の新人さん？」
食堂に入ると、紫色の髪色をしたお姉さんが出迎えてくれた。
魅力あふれる人だ。
大きくなったらこの人みたいになりたい。
「こんばんは、キリカさん。彼女はAです」
「Aです！ごくそつ、だいすき！」
僕が威勢良くいえば、キリカさんと呼ばれた女の人は、それに応じて笑顔で答えてくれた。
「あら！すごい可愛いのね〜！はじめましてAちゃん、私は食堂のおばちゃんこと、キリカよ。好きな食べ物とかはあるかしら？」
「……んーとね、オムライス！！」
オムライス美味しいものね、と笑顔でキリカさんが言った。
「みんなはどうする？ご飯は大盛りよね？」
キリカさんの問いに、みんなは肯定の意を込めて頷く。
そうしてキリカさんは張り切ったようにして暖簾をくぐっていった。
それからしばらくしてみんなの分のご飯が出てきて、一度僕は地面に降ろしてもらった。
「A、ここは人が多いから、ちゃんと木舌のあとをついてくるんだよ」
佐疫にいの声が降ってくる。
それと同時に、田噛にいの声も降ってきた。
「……平腹、お前負んぶでもしてやったら？」
「……ほ？負ぶっちゃう？」
平腹にいの声も聞こえる。
ふと、手ぶらの平腹にいが僕の前でかがんだ。
そこに田噛にいが僕の手をとって、平腹にいの首元に回す。
「……席戻るまで暴れんじゃねぇぞ。落ちたら痛い目見るからな(俺が)。」
「いい？！立ち上がるぞ！」
瞬間、一気に視界が高くなった。
平腹にいの頭と頸がどアップでみえる。
おんぶも新鮮で、なんかいいな。
「きゃー！たかいたかーい！」
だっこよりも少しだけ高くなる目線に、自然と心が躍る。
「高いだろー！飯食い終わったらまたやったげるからなー！！」
そう言って平腹にいは慎重に歩を進めてくれた。
小さな子供が背中にくっついて騒いでいるのが珍しいのか、周りの知らない人たちがじろじろと見てきた。
それがなんとなく嫌で自然と黙りこくってしまう。
「……ん？Aどーした？怖い？」
ふと、平腹にいが僕に尋ねてきた。
足がぶらぶらと放り出されていることに懸念をしていたのであろう。
「しらないひとたち、じろじろみてくる。こあい」
僕がそういうと、平腹にいが軽く拍子抜けしたように笑い、豪快に
「なんだそんなことか！Aが可愛いからだよ、気にすんな！」
と笑い飛ばしたのだった。
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ファーストMe - とても面白かったです！！続き待ってます！(о´∀`о) (2018年9月27日 22時) (
レス) id: d48a818a0f (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ - めっっっちゃ面白いです！！はやく谷裂との絡みが見てみたいです！更新待ってます！頑張ってください！ (2018年7月7日 0時) (レス) id: 80941d4d5d (このIDを非表示/違反報告)
真顔の天使 - 面白かったです。獄卒達(特に斬島)の反応が可愛いかったです!!早く続きよろしくお願いします。 (2018年3月4日 14時) (レス) id: 34e63f959e (このIDを非表示/違反報告)
クスクス - 面白かったです。 (2018年2月20日 21時) (レス) id: 364e94a966 (このIDを非表示/違反報告)
ラル(プロフ) - すっごい面白いです！続きが気になります！ちびっこを見た獄卒達の反応が可愛くてもう、最高です！ (2016年8月8日 5時) (レス) id: d7cba9107c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：竹ノ狐。 | 作成日時：2016年1月30日 21時
