4歳 ページ5
「……肋角さん。か……のじょは新人獄卒ですか」
斬島はいつも通りを装い肋角に問いた。
表情こそ変わらないが、声はどこか落ち着きがなくそわそわしている。
「ああ、あいつは見た目に反してとてもいい目をしている。最初は任務には駆り出せない可能性もあるが、彼女次第で変わってくるだろう。」
肋角も、いつもより少しだけ顔つきが柔らかい。
久しぶりの新人に、喜びを感じているのだろう。
「さっきの子すごく可愛かったねぇ、谷裂！早くお世話がしたいなあ…！」
「馬鹿者！チビだろうが何だろうが、獄卒には変わりない！この俺がみっちり鍛錬を仕込んでやる！」
斬島の隣には、でれでれとした木舌とあくまでいつも通りを装う谷裂の姿があった。
その言葉に反応して、一番端にいた平腹が大きな口を開いた。
「ほ？？なになに、あいつやっぱ新入りだったのか？！あとで一緒にゲームやろっかな！！」
「馬鹿かお前。テレビゲームなんてちびっこにやらせるモンじゃねぇだろうが。ったく、だるい。」
平腹の発言にすかさず田噛が異議を唱える。
だるい、とはいいつつも、表情はどこか嬉々とした感情を読み取ることができた。
なんだかんだ、みんなAが来たことに喜びを感じているのであった。
それは佐疫もそうであるし、なによりA自身がここへ来たことに喜びを感じているのであった。
「肋角さん、おまたせしました。」
そこへちょうど、佐疫とAが部屋へ戻ってきた。
すこし大きめの制服を着て、外套に身を包んだAは、すこしだけ恥ずかしそうにはにかんで、肋角のもとへ走って行った。
しかし、着なれない服に身を包んでいたせいか、絨毯につまづいて勢いよく べちゃり、と地に伏してしまった。
「あ。」
みんなが一斉に声を合わせ、顔を青くした。
いつ泣きだすか、と軽く構えていた肋角だったが、Aは起き上がるとかるく涙をこらえ、笑顔でそちらへ走り出して行った。
「ぱぱー！！みてみて、ぼくころんだ！」
そうして肋角の足元に蝉のように張り付くと、絨毯との摩擦に負けて酷く擦り剥けてしまった手のひらをこちらへ見せてきた。
肋角が見たとき、その手のひらは既に何事もなかったかのように再生しきっていて、肋角はすこしだけ驚いた。
Aの再生能力は、群を抜けて驚異的だったのだ。
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ファーストMe - とても面白かったです！！続き待ってます！(о´∀`о) (2018年9月27日 22時) (
レス) id: d48a818a0f (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ - めっっっちゃ面白いです！！はやく谷裂との絡みが見てみたいです！更新待ってます！頑張ってください！ (2018年7月7日 0時) (レス) id: 80941d4d5d (このIDを非表示/違反報告)
真顔の天使 - 面白かったです。獄卒達(特に斬島)の反応が可愛いかったです!!早く続きよろしくお願いします。 (2018年3月4日 14時) (レス) id: 34e63f959e (このIDを非表示/違反報告)
クスクス - 面白かったです。 (2018年2月20日 21時) (レス) id: 364e94a966 (このIDを非表示/違反報告)
ラル(プロフ) - すっごい面白いです！続きが気になります！ちびっこを見た獄卒達の反応が可愛くてもう、最高です！ (2016年8月8日 5時) (レス) id: d7cba9107c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：竹ノ狐。 | 作成日時：2016年1月30日 21時
