12歳 ページ13
「………よし、じゃあこれでいいかな」
五十音順で適当に並べただけであったが、なんとか順番が決まった。
木舌→斬島→佐疫→田噛→谷裂(サポート木舌)→平腹(サポート田噛)→抹本(サポート佐疫)
の順である。
「そしたら、今日はおれがお風呂に入れてやればいいってことかな？」
「そうだなあ、……Aのお世話全般を当番制にする？それとも、お風呂と寝かしつけるのだけにする？」
佐疫がそう問えば、田噛が珍しく意義を唱えた。
「……飯食う席を日ごとに移動するの、面倒。」
その意義は、一見ただの怠惰に聞こえるだろう。
しかし、田噛の発言の真意を悟った佐疫は驚いたように目を見開いてから、ふわりと微笑んで
「じゃあ、ご飯関係は田噛にお願いしてもいい？お隣さんだもんね。」
とさりげなく田噛に話を振ったのである。
「……あー、まあそうだな。感謝しろよな、ちび。」
そういって田噛はAの頭をわしゃわしゃと撫でた。
「うんっ！ぎんきらさん、つかえるようにするっ！」
「……佐疫」
ふと、斬島と谷裂が声をあげた。
「どうした？」
「入浴というのは、俺達も一緒に入るということなのか？」
「え、逆に入らないの？」
谷裂が口をあんぐりと開けた。
その口は何かを言おうとしているようだが、声になっていない。
「……谷裂、これは鍛錬の一環だ」
ふと、木舌が谷裂に耳打ちをする。
「……鍛錬、だと？」
「そう、鍛錬。これは谷裂が超えるべき壁、つまりは試練だよ。」
木舌の声は重々しかった。
何を考えていたのだろうか。
きっと「いい加減ちびっ子と触れ合え」とでも思っていたのであろう、目元が完全に笑っていなかった。
「………し、試練、か……！そうだな、これは試練なんだな…！」
まだ日数あるし、と付け加えて谷裂が自己暗示をかけ始めた頃、ふいにAが小さく欠伸をした。
「〜〜っくぁ…。」
「ああ、そうこうしてるうちに時間が遅くなっちゃったね。とりあえず、サポートで入ってる人は髪の毛を乾かしたりとか、細かいところの手伝いをしてあげてね。あと、当番の人は食事以外の世話。…異論はないかな？じゃあ、解散！」
佐疫が解散の意を込め、手を叩いた。
それに反応してか、Aがはっとし、それを見た木舌はAを優しく抱き上げた。
「……さ、A。お風呂入って寝ちゃおうね」
「……うん！おふろ！」
ちびっ子の世話は、意外に楽しい。
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ファーストMe - とても面白かったです！！続き待ってます！(о´∀`о) (2018年9月27日 22時) (
レス) id: d48a818a0f (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ - めっっっちゃ面白いです！！はやく谷裂との絡みが見てみたいです！更新待ってます！頑張ってください！ (2018年7月7日 0時) (レス) id: 80941d4d5d (このIDを非表示/違反報告)
真顔の天使 - 面白かったです。獄卒達(特に斬島)の反応が可愛いかったです!!早く続きよろしくお願いします。 (2018年3月4日 14時) (レス) id: 34e63f959e (このIDを非表示/違反報告)
クスクス - 面白かったです。 (2018年2月20日 21時) (レス) id: 364e94a966 (このIDを非表示/違反報告)
ラル(プロフ) - すっごい面白いです！続きが気になります！ちびっこを見た獄卒達の反応が可愛くてもう、最高です！ (2016年8月8日 5時) (レス) id: d7cba9107c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：竹ノ狐。 | 作成日時：2016年1月30日 21時
