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35* 〃  ページ46

ピンポーンとチャイムが鳴り響いた。

Aかもしれないという淡い希望と
どうせいふくんだろうというなんとも言えない感情が入り混じった。

まぁ、いふくんだろうな。


「 おぉおいほとけぇぇえ 」

『あぁわかった開けるってば!!』





「Aちゃんは?」

『ぃやもう、電波通じなくって、』

「はぁぁ、、あほ?お前、」


盛大なため息を付いてそんなことを言われた。

普通にショックでしんどいです。いふさん。


「まぁとりま車乗れ。話は其処からだろ。」

『あぁ、、わかた、。』





「俺の地方から先の地方も、地震で崩壊して通行止めだとよ。」

『えっ、何それ、閉じ込められてんじゃん、』

「やべぇよまじ、言ってんだろだから、」



そんな会話を車の中でして、ふと気づいた。

もし仮にだ、Aが僕らの地方よりも先の地方に居た場合、
通行止めや避難要請解除までは僕らの地方には戻ってこれない。

其れに気づき顔を青ざめさせた僕、そして其れを見た彼は


「やっと気づいたかお前、」

『どっ、どうし、どうしよ、』

「あほだな。どうすんだよまじで。」

『連絡、、って取れないじゃん、、どうしよ、』


スマホを握る手が震えだす。


「不安なのはお前だけじゃねえと思うけどな。」

『っえ?』

「だーから。不安なのはお前だけじゃなくてAちゃんもじゃねえの?」


A、、

僕のせいで怖い思いしてたらどうしよ、

僕が彼処で引き止めれば少なくとも逸れることはなかった。

..僕のせいじゃん


「まぁお前がそんなに不安がってたらAちゃんはもっと不安だろうよ。
 お前だけでも、平常心保っとけ。」

 
ハンドルを握り前を見たままそう言ってくれたいふくん

言葉自体に棘はあるけど、奥にある優しさがにじみている。

彼らしいや。


通話が出来ないのは、連絡が取れないのは
遠くに親族等がいる人が一斉に連絡を取ろうとしているから
回線が混んでいるのだろう


調べることは辛うじて出来た。

危険区域や、通行止めになっている場所、避難区域。

解除の見込みはまだ立っていない。
まぁそりゃそうだ、まだ地震が起きて数時間だし、、


いふくんちに着いて、ドアを開けた。

慣れた彼の匂いが鼻をかすめる。


と同時に浮かぶ胸騒ぎ、

外はもう薄明るくなってきている。


A、お願い無事で居て。


祈ることしか出来ない現状に、腹が立った。



〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰〰

少々長くなります .. 次の話で最後にしたいです .. !!

35* 〃→←35* 繋がらない電話。【水】リク*



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ゆい - *祐霧*さん» 返信遅くなって申し訳ありません、、、全然遅れて大丈夫です!!ありがとうございます!!! (2022年11月16日 20時) (レス) id: 0c1f53aba3 (このIDを非表示/違反報告)
奈緒 - *祐霧*さん» ありがと〜 (2022年11月14日 19時) (レス) id: 57f06ddef8 (このIDを非表示/違反報告)
*祐霧*(プロフ) - ゆいさん» 了解です!少々更新遅れるかもしれませんがご了承ください、、! (2022年11月14日 19時) (レス) id: 2e501a64fc (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - 初コメ、リクエスト失礼します!夢主が女の子の日になって桃くんが看病する、みたいなお話がみたいです!!! (2022年11月14日 19時) (レス) id: 0c1f53aba3 (このIDを非表示/違反報告)
*祐霧*(プロフ) - るり(もしよかったら小説見てください)さん» 大丈夫です!めっちゃ理解しました!←  書かせていただきますね! (2022年11月14日 0時) (レス) id: 2e501a64fc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*祐霧(ゆむ)* | 作者ホームページ:なし。  
作成日時:2022年7月28日 21時

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