織田作の嫁さん、ジイドから旦那を守ろうと必死です(副題:織田作の日記)【文スト】

奥さんは大変だ4 ページ6

ただいま〜！と言う声が聞こえて時計を見てみると19:00になろうとしている事に気がついたのだ。

ジイドの妻の話はとても内容が濃くて、今回の短編集を後回しにして、この話を先に書いてやろうと心が優先順位を付けたような感覚がしていた。

「お帰り、夕飯は何にするつもりなんだ？」

「今日はお肉入りの野菜炒めに、麻婆春雨を作ろうと思って買って来たの」

『乃公は、麻婆春雨の方が好きなのだが？何故野菜炒めもあるのだ』

と、またちょっかいを出し始めたジイドを見ながらも苦笑いが溢れてしまう。

またぷりぷりと怒り始めた自分の嫁を見ながらも、潮騒の音が聞こえてくる。

その音を聞きながらも、紙の上に万年筆を滑らせて滑らかに書いていく

字体はあまり汚くならないようにしながら筆を進ませていけば良い匂いがする。

野菜と肉の匂いが鼻を刺激して、食欲を倍増させたいって、お腹を満たしたいと言う感覚に陥ってしまいそうだと思いながらも、原稿を書くのを止めれば、声が聞こえるのだ。

「もうそろそろ料理終わるよー！」

『サクノスケ、冷めてしまうから早く来ないとダメだぞ』

そうやって俺の声へかける声に安らぎを覚えながらも、そっと椅子から立ち上がり、夕飯が用意されている椅子に座った。

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