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突然の上司の登場に驚く兵士達。
しかしエレン達にとって駐屯兵団の司令官などどうでもよく、
彼等にはそれよりも気にすべきことがあった。
「兄さん！！！」
「Aさん！！！」
「A兄さん！！！」
それは、意識を取り戻したAのことである。
その場にぐらりと傾いたAの体を、地面に倒れこむ前にエレンが支えた。
「兄さん！！なんでこんな大怪我してんだよ！？」
エレンが兄に投げかけた質問に、ミカサとアルミンは気まずそうな顔をした。
それもそのハズ…二人は、
Aが巨人化したエレンと戦ってこうなってしまった事を知っているのだから。
「こん、なの…怪我のうちに、入らねーよ…」
「けど、血が…！！」
「それより、お前が無事で、何よ…り……」
「…兄、さん？…兄さん！！」
Aはエレン達を守ろうと、咄嗟に隊長の腕にナイフを投げた。
しかしそれは、既にボロボロだった体に更に鞭(むち)を打つような行為だった。
再び気を失ってしまったAに、エレンは何度も呼びかける。
「なぁ、兄さん！！！」
「あー、ごほん。すまないが、邪魔してもいいかね？」
「！！？」
突然背後から話しかけられ、驚いたエレンが振り向くと、
そこにはピクシスが立っていた。
そこでエレン達は、さっきまで自分達を囲んでいた兵士達がいなくなっていることに気付いた。
「わしが追い払ったんじゃよ。君等の話をゆっくり聞きたかったからのぅ」
そう言って笑うとピクシスはやんわりとエレンを押しのけ、
エレンに代わってAの体を支えた。
そして気を失っているAを見て、ピクシスは少しだけ顔をしかめる。
「これは酷い…彼にはすぐに我々駐屯兵団の本部で治療を受けてもらうが、良いかね？」
「えぇ！！？」
「エレン、騙されないで。この人は、本部の兵士達にA兄さんを殺させるつもり…！」
驚くエレンと、警戒するミカサ。
そんな二人にピクシスは真面目な顔つきで返した。
「信頼に足る部下達に任せるから問題はない。一刻も早く治療を施さなければ…この男、死ぬぞ」
その言葉に、エレン、ミカサ、アルミンの顔から血の気が引いた。
その反応を見たピクシスは
部下達にAを慎重に本部まで運ぶよう指示を出すと、
エレン達の話を詳しく聞く為、彼等を連れて壁の上へと登っていったのだった。
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な - やっぱりこの作品神だな。うん。 (2021年8月25日 0時) (
レス) id: 3d9458003a (このIDを非表示/違反報告)
モノクロ - めっちゃ面白いですっ！！サシャが好きなんで出番あって嬉しいです！！(^-^)/ (2018年11月15日 20時) (レス) id: 91ef51d80b (このIDを非表示/違反報告)
真龍(プロフ) - 地下の時の話で、イザベルやファーランなどの仲間は出さないんですか？ (2018年7月30日 18時) (レス) id: cad0db13a6 (このIDを非表示/違反報告)
青い鳥(プロフ) - 創世の魔法使いさん» 読者様からの『面白かった！』という一言が、私にとって何よりの原動力になります。読んで頂きありがとうございました！ (2014年12月9日 22時) (レス) id: abf9d06ce8 (このIDを非表示/違反報告)
創世の魔法使い - とても面白い！好き！それに、エレンのお兄さんが凄くイケメン！ (2014年12月9日 21時) (レス) id: fd12ebc0d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青い鳥 | 作成日時：2014年10月31日 20時
