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その日の夜。
就寝時間が近付き、
Aはいつものように本部の地下室へと戻った。
Aは兵舎に設置された教官室での寝泊まりを許されておらず、
代わりに本部の地下室を与えられていた。
扉には鍵がかけられており、
外には常に交代で見張りがつくといった環境…
しかしそれに対してAは一切文句を言わなかった。
「は〜、今日も働いたな〜。給料もらっても良いんじゃないかコレ」
部屋に入るなり、Aは傍にあった粗末なベッドに
勢いよくダイブする。
「あと三週間か…」
Aは来月予定されている
大規模な壁外遠征のことを思い、ぽつりと呟いた。
あれだけ嫌がっていたAが、何故こんなにも熱心に新兵の指導をしているのか…
それにはたった一つの理由があった。
先の遠征で新兵達を死なせない為…
調査兵団の今後の勢力拡大に貢献する為…
いや、どれも違う。
『 調 査 兵 団 か ら の 逃 亡 の 難 易 度 を 少 し で も 上 げ る 為 』で あ る 。
Aは現在調査兵団に所属する兵士の中で、
自分と互角に渡り合えるのはリヴァイだけだと思っている。
それ以外の兵士は、Aにとっては虫ケラも同然。
しかしそれでは面白くない。
簡単にこの組織から逃げ出せるのでは面白くない。
そこでAは今期入団の新兵達に目を付けた。
まだまだ未熟な弱小兵士だが、
自分が戦い方を教える事で少しでも強くなってくれれば…
強くなった彼等が逃亡を狙う自分を止めに来て、
対峙することになれば…
そんな思いで、Aはこの一週間、教練に精を出してきたのだった。
「ただ逃げるだけなんて面白くねぇんだよ…せめて一分は戦えるぐらい強くなってくれよな」
Aはベッドの上に寝転がってそう呟くと、
教え子達が強くなる事を願いながら、ゆっくりと夢の中へ落ちていった。
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な - やっぱりこの作品神だな。うん。 (2021年8月25日 0時) (
レス) id: 3d9458003a (このIDを非表示/違反報告)
モノクロ - めっちゃ面白いですっ！！サシャが好きなんで出番あって嬉しいです！！(^-^)/ (2018年11月15日 20時) (レス) id: 91ef51d80b (このIDを非表示/違反報告)
真龍(プロフ) - 地下の時の話で、イザベルやファーランなどの仲間は出さないんですか？ (2018年7月30日 18時) (レス) id: cad0db13a6 (このIDを非表示/違反報告)
青い鳥(プロフ) - 創世の魔法使いさん» 読者様からの『面白かった！』という一言が、私にとって何よりの原動力になります。読んで頂きありがとうございました！ (2014年12月9日 22時) (レス) id: abf9d06ce8 (このIDを非表示/違反報告)
創世の魔法使い - とても面白い！好き！それに、エレンのお兄さんが凄くイケメン！ (2014年12月9日 21時) (レス) id: fd12ebc0d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青い鳥 | 作成日時：2014年10月31日 20時
