□64. Shy girl ページ26
***
｢…ね、ねぇ！1回休憩しよ…？｣
直輝｢なんで？｣
｢……もう疲れた｣
直輝｢なんでAが疲れるの、笑｣
.
“まあいいや、1回休憩しよっか”
って言ってくれたから本当に良かった。
あのまま100回続けてたら
恥ずかしすぎて窒息してた気がする。
.
.
｢そんなに鍛えてどうするの？｣
直輝｢んー？｣
｢だって直輝、もう十分強いでしょ？｣
休憩中、
地べたで彼の隣に座りながら、
ずっと気になっていた素朴な疑問を投げてみる。
.
直輝｢…うーん、
守ってあげたい人をちゃんと守るため…、かな？｣
｢…へぇ……｣
直輝｢ふふ、別にAの事とは言ってないよ？｣
｢わっ、…分かってるよ…！！｣
.
分かってるけど…、
そんなふうに真剣な目でｼﾞｯと見つめられながら言われたら、
まるで、
“それは君のことだよ”
って言われているみたいで照れてしまう。
.
直輝｢はい、休憩終わり、あと半分付き合って。｣
｢…早い…｣
直輝｢あ、ちゃんと顔上げてね。
見ててくれなきゃやる気出ないし。｣
｢……//｣
.
そう言われてしまったので仕方なく顔を上げて
彼の足を必死に押さえてみるけど
やっぱり起き上がって来る度にどうしても顔が近くて。
…絶対これ、分かっててやってる！！
.
直輝｢…ふはっ、真っ赤｣
｢…うるさい…っ、｣
***
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作者名：紙兎
| 作成日時：2020年2月14日 23時
