□62.心配性 ページ24
***
直輝｢おかえり。｣
｢……ただいま。………えっ！！｣
直輝｢ん？｣
｢は、早いね、｣
.
まさか私の方が遅かったなんて。
椅子に座りながらテレビを見ている直輝を2度見してしまった。
あれから彼女と1時間ほど話し込んで、
じゃあまた今度、と次の約束までして
日も暮れ始めた時間帯に帰ってきた。
.
.
直輝｢A、｣
｢なにー？｣
直輝｢…なにも無かった？｣
｢ん？あっ、話は沢山できたよ！囲碁も教えて貰ったし！｣
直輝｢ああ…、うん、それはあとで聞く。
それより、Aになんか危ないこととかはなかった？｣
｢ないよ、普通にカフェ行って帰ってきただけだし。笑｣
直輝｢…とはいえAは危ないことに巻き込まれる天才だから。｣
｢…そ、そんなことないもん、｣
.
その言われ方には少々不満があるが、
直輝が家にいてくれることが嬉しくて、
まあいっか、ってなる。
どうやらもう怒ってないみたいだし。
.
｢これからどっか行く…？｣
直輝｢んーん、いかない。今日は家にいる。｣
｢やった…！｣
.
直輝｢あ…そうだ、A、暇でしょ？
ちょっと手伝って。｣
｢えっ暇だけど。手伝うって…、なにを？｣
直輝｢いいからいいから、｣
.
なんだか無駄に楽しそうな直輝。
え…、なんだろう、すごく怖いんだけど。
***
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作者名：紙兎
| 作成日時：2020年2月14日 23時
