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秘密 ページ10

「それにしてもエースが他のやつをここに連れてくるなんて初めてだよな」

「サボに紹介しておきたかったし何より…こいつのことは信用できる、から」

「…ふ〜ん」

木登りなんてしたことない私を抱えて上の方まで連れてきたエースは話を続ける。

「でも話もせずにここに連れてきちまったのはサボに悪ィよな」

シルクハットを顔の上に乗せて天を仰いでいるサボの表情は見えない。
この場所はそんなに大事なところなのだろうか。

「ん〜や、エースがそこまで言うなら、俺もAのことは悪いやつじゃないと思うぜ」

「…あぁ。…ここには」

「ま、まってエース」

私はとっさに話を遮っていた。

「エース、信用してくれてるのは嬉しいんだけど…無理に話さなくていいよ」

サボくんとも昨日今日の出会いだし、人には話したくない秘密もあるから、ね?

と焦って付け足す。

「そ、そうか。そうだよな。少し早とちりしちまった…悪ィ」

なんて、本当は彼らの秘密を聞くのが少し怖かった。

そんな私をサボは起きて見つめ返す。

「ははっ、本当変なやつ!」

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

大事な話、秘密というものは人伝に広まるものだ。だからこそ秘密を話すのも、話されるのも実はまだ怖い。
そんな感情が伝わったのか否か、話は他のことに移っていた。

この村のこと。ゴア王国のこと。エースとサボのこと。少しながら話を聞けた。

エースは小さい時からダダンさん達の家にいたらしい、サボはグレイターミナルで育ったと少し話しづらそうにしていた。
私がこっちの世界に来てから初めて、気を許せる人達に出会ったこと。
私が天竜人だってことはサボには伝えてない。まだ、話すのは怖い。

そんな事を考え時間は過ぎ、夕方。

バン!というけたたましい音に私たちの意識は木の下に注がれる。

「あれは…この森の主の虎…!」

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Keiko03090407(プロフ) - 続き気になる(っ ॑꒳ ॑c)ワクワク (2022年11月3日 1時) (レス) @page42 id: 0dc3919b36 (このIDを非表示/違反報告)
ベーコン?(プロフ) - この作品めちゃくちゃ好きです…!!続きめっちゃ気になります!! (2022年8月18日 13時) (レス) id: 45dc28a220 (このIDを非表示/違反報告)
お猫 - 好きすぎるぅ! (2022年8月18日 12時) (レス) @page42 id: 34150a8be7 (このIDを非表示/違反報告)
air(プロフ) - あくもんさん» とても嬉しいコメントありがとうございます…!あくもん様の応援に応えられるように頑張りますね…!ψ(。。) (2022年8月13日 18時) (レス) id: 3c653399f3 (このIDを非表示/違反報告)
あくもん(プロフ) - この作品めっちゃ好きです!続きが気になる………!!無理しないでこれからも更新頑張ってください!楽しみに待ってます!! (2022年8月12日 23時) (レス) @page41 id: cfb31e7c1d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:air | 作成日時:2022年7月14日 20時

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