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義兄弟 ページ33

盃を交わすと、兄弟になれるらしい。

エースが四人分の器と、酒を用意する。

「俺たちは四人、別々の船出になるかもしれない。だから

俺たちの絆は、兄弟として繋ぐ。

どこで何をやろうと、この絆は切れねェ。」

それぞれが器を持つ。

「これで今日から俺たちは兄弟だ!」

カチン、と盃が音を鳴らした。



これは、私たちが義兄弟になった日。




┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈





「あのね、エースにしか言ってなかったんだけど…実は私も貴族だったんだ」

「しかも世界の貴族…なんだったっけ
天…天…」

「天竜人!?!?!?Aがか!?」

夜、私はそう伝える。
サボが話してくれたんだから私も隠しておくのは違うと思って。

「…捨てられたから、もう違うんだけどね」

「そうだったのか…」

自分で言っておきながら悲しくなる。
いくら酷い仕打ちを受けても、母様と父上はずっと私の両親だ。

「本当にいきなりだったんだ。
優しくて、毎日笑って過ごしてた。なのに…

あっごめんね、暗い話して!」

黙ってしまった三人を見て、明るく振る舞った。

「Aは、捨てられなかったら貴族のままでいたかったか?」

サボにそう問われる。
彼は今までに無い複雑な顔をしていた。

「…わからない。自分がそんな身分だったなんて知らなかったから
でもね、戻りたいとは思わないの。」

天竜人の振る舞いを知ってしまったし、
なにより

「三人に会えたから」

嘘偽りのない明るい声でそう伝える。

「エースと、サボと、ルフィは
なによりも大事で大好きな人だよ」

途端サボとエースが真っ赤になる。
あれ、私今恥ずかしいこと…

そこまで考えて、私も顔が熱くなる。

ルフィは「しっしっし!俺も大好きだ!」なんて言って、私の胸に飛び込んできた。

「よくもそんな恥ずかしいことを淡々と…」
「ハハ、俺もお前らといると楽しいよ」

と、二人も私の隣に寄り添うように座る。

あったかい。

心地良さに眠気を誘われ、その日は部屋の真ん中に集まるように眠りに落ちた。

お兄ちゃん→←独り



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Keiko03090407(プロフ) - 続き気になる(っ ॑꒳ ॑c)ワクワク (2022年11月3日 1時) (レス) @page42 id: 0dc3919b36 (このIDを非表示/違反報告)
ベーコン?(プロフ) - この作品めちゃくちゃ好きです…!!続きめっちゃ気になります!! (2022年8月18日 13時) (レス) id: 45dc28a220 (このIDを非表示/違反報告)
お猫 - 好きすぎるぅ! (2022年8月18日 12時) (レス) @page42 id: 34150a8be7 (このIDを非表示/違反報告)
air(プロフ) - あくもんさん» とても嬉しいコメントありがとうございます…!あくもん様の応援に応えられるように頑張りますね…!ψ(。。) (2022年8月13日 18時) (レス) id: 3c653399f3 (このIDを非表示/違反報告)
あくもん(プロフ) - この作品めっちゃ好きです!続きが気になる………!!無理しないでこれからも更新頑張ってください!楽しみに待ってます!! (2022年8月12日 23時) (レス) @page41 id: cfb31e7c1d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:air | 作成日時:2022年7月14日 20時

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