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遊園地 ページ27

その“気になる人”と会ったのは、それから3日後だった。先日と同じように、彼は伊達眼鏡をして現れた。


「ごめん遅れた。寒かったでしょ」


『大丈夫だよ、寒さには強い方』


光優がベンチの隣に座って私の手をとる。

「めっちゃ冷たいし。風邪ひいたら俺のせいだ」

触れられたところが熱い。これは単に手が冷えているだけでは無いことくらい、Aは分かっている。

「今日さ、2人で遊園地とかどう?」


いろいろ考えたんだけどさ、と軽く含み笑いを浮かべた。
不思議な距離感に意識が溶けそうになる。まるで、友達以上恋人未満のような。


『……いいね、遊園地』


私が頷くと、光優は嬉しそうに目を細めた。繋がれたままの手を引かれて、改札まで歩く。


『ころちゃん、切符は?』


「もう買ってあるよ、2人分」


ポケットから2枚、小さな切符を取り出して、はい、と手渡された。些細なことで高鳴る胸が苦しい。

いつの間にか繋がれていなかった手に気づく。まだじんわりと、彼の温もりが残っていた。

光優は私に歩幅を合わせて歩いてくれているらしい。


❁.


『懐かしい〜』

そんな風に呟いてみる。
2つ先の駅から数分、カラフルな看板が見えてきた。


「ん、来たことあるんだ」


『うん、親と1度だけ。楽しかったからよく覚えてる』


確か、7、8歳の頃だったはずだ。当時から体が弱かったせいで、遊園地自体それきりほぼ来ていない。修学旅行で行ったくらいだと思う。


「なに乗りたい?」

『ころちゃんの好きなのがいいな、私よく分かんないから』

「ええ、いいの?……取り敢えず適当に端から行っちゃうか」

園内マップを広げて1番近い乗り物を探す。指で道を辿っていく。


「こっから近いのは……。コーヒーカップだって。A酔わない?」


『多分……。ジェットコースター並じゃなければ大丈夫だと思う』

念の為、酔い止めを持ってきたのが吉だった。
可愛らしいうさ耳をつけたキャストさんの計らいか、カップル用の席に案内される。


『……なんか、近いね』


「席変えてもらおうか?」


『ううん……こっちの方が安心するかも』


彼に届くか分からない声量でそう言った。光優の表情は見れなかった。


「それでは回し始めてください」



ゆっくりとした回転か始まる。私達はハンドルを回し始めた。




✂-----------------㋖㋷㋣㋷線-------------------✂

5分くらいの恒例走り書き。
作者はこのラブラブを一生ダラダラ書いてたいです。

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リトマス紙青 - きれいな恋模様が描かれていて、読んでいてほんとにドキドキさせてもらいました。更新、お待ちしております。 (2020年3月11日 6時) (レス) id: 2753c7faef (このIDを非表示/違反報告)
リト@歌い手色の占ツク民達(プロフ) - とても素敵な作品ですね。思わず見入っていました。更新、まっていますね。 (2020年3月11日 2時) (レス) id: 411bfd759c (このIDを非表示/違反報告)
りぃず(プロフ) - あずきさん» ありがとうございます。最後までやりきれるように頑張ります……! (2018年12月18日 18時) (レス) id: 7803f93653 (このIDを非表示/違反報告)
あずき - 更新楽しみにしてます! (2018年12月18日 15時) (レス) id: e832122126 (このIDを非表示/違反報告)
りぃず(プロフ) - ろっとさん» コメントありがとうございます!頑張りますッ (2018年12月17日 17時) (レス) id: 7803f93653 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りぃず | 作成日時:2018年11月5日 22時

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