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21話 ページ26

私のこれからも決まり、その後は少ししのぶ様と話をした

「時透君と仲良くしているそうで、
 何だか安心しました
 出発する前は……アレでしたからね」

『はい、今でも手こずる時はありますが
 あの人はとても優しいですので』


しのぶ様は優しく笑うと、聞いてきた

「なら、Aにとって時透は
 何ですか?」


『私にとって……ですか…?
 ………何……と言うものは無いけれど
 大事な人では……あります』

「……そう」

『……けれど、私には私と無一郎の
 関係がわかりません
 上司と部下…まぁそうですけれど何か…
 友達とも違う、恋人とも違う
 仲間とも何か違う
 ……分からないんです』


「……そうですねぇ……、確かに難しいでしょ
 う……でもきっと、Aなら見つけ
 られますよ」

その自信は何処から湧いてくるのでしょうか?



「もう1つ、A」

そのしのぶ様の顔は少し心配が混ざっています

「貴方は幸せですか?」









『………私が病に侵されて、もうあと少しの
 命、刀を持てなくなった事、家族を
 鬼に食われたこと、きっとそれらは
 言葉言葉で聞けば不幸なのだと思います
 実際今思い返すとどれも辛いですから


 けれど、私の今までが幸せじゃない訳があり
 えないんですよ!』


「……………」

『この世に産まれて、カナエ様としのぶ様に
 拾われて、カナヲと出会って
 色んな人たちに出会って
 ……あの人に私を認めてもらえた
 沢山の人達から愛を貰った私は凄く
 幸せなんです

 …………だから、泣かないでください』

しのぶ様は静かに涙を流していました

「………私は…Aを見つけた時
 こんな子供がどうしてこんな感情を
 持っているのか、恐ろしかった
 ……だから、笑って欲しくて
 妹のように接して来たつもりです
 貴方が病にかかった時、私は何も出来なかっ
 た、もっと…もっと生きて欲しいんですっ…」

しのぶ様は、カナエ様が死んで以来
初めて涙を流していました

『……私にとって、しのぶ様が生きる
 意味でした
 ……刀を持ち、貴方の隣に居るのが
 描いた夢
 刀を持てなくなってもその夢だけは
 忘れられませんでした
 結局それは叶わないけれど、私は
 決めました……死ぬ最後まで人を支え
 ようと、しのぶ様の事も
 ……私、しのぶ様が大好きですから』

「………私だって…大好きですよ…」

少しだけ、昔のしのぶ様に戻った気がする
私はしのぶを抱き締めた

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花みたいに(プロフ) - 名無しになりたいさん» 本当です!直しておきました!本当にありがとうございます! (2019年12月1日 23時) (レス) id: 248b61614a (このIDを非表示/違反報告)
名無しになりたい - 1話の【超屋敷】は【蝶屋敷】の誤りでは…?素敵な小説でした。 (2019年12月1日 17時) (レス) id: af163a7b99 (このIDを非表示/違反報告)
花みたいに(プロフ) - ありがとうございます! (2019年11月25日 6時) (レス) id: 248b61614a (このIDを非表示/違反報告)
真冬 - すっごく素敵な作品でした。 (2019年11月24日 19時) (レス) id: eb4bf42b53 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花みたいに | 作成日時:2019年10月29日 5時

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