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20話 ページ25

私は日が昇る前に目を覚まし、気配を殺して部屋を出る
刀は持たずとも鬼殺隊なのだからこれぐらいは出来て当然

そして、右隣3つのしのぶ様の部屋へ向かった

『しのぶ様、Aです』

「どうぞ、入って」

私は静かに戸を開けて入る
相変わらずしのぶ様は笑顔で私を迎えてくれました

そして、促されるまま椅子に座る

『おはようございますしのぶ様』

「おはよう、よく寝れましたか?」

『はい』

それは良かった、と言うと
少し真剣な雰囲気になられる

「………もう、自覚はあるでしょうけど
 病が随分進行しています
 Aが言っていたパリッという音
 ………肺にヒビが入っています」

肺にヒビ

そんなに……進行したの……








そう、私は病にかかっている
それも奇病も奇病
【硬化】である

まるで氷の様に硬くなっていく身体

この病に気づいたのは生憎も最終選別を終えたあと
呼吸がしづらいと思ったら肺が硬化して来ていた

そのため、これ以上肺を酷使すれば肺が壊れてしまうだろうと私は刀を捨て、力を失った

今までではしのぶ様の薬で病の進行を食い止めていた

けれど、最近は脚、お腹
そんな所に硬化が見られていた

どうせ短い命、

まさか、ここまで早いとは思わなかったけれど


「そして、よく息が上がりやすいと
 言っていたけれど……
 心臓にも硬化が見られ始めました…」



『……心臓の血管が硬化すれば……
 死にますよね?』

「ええ…恐らく、この速さだともって
 2ヶ月程かと……」


もって二ヶ月

早くてでは無く……遅くて……


『………左様ですか…』


肺が割れるのが先か、心臓が硬化するのが先か……そんな所かな…


「そこで、私はAは屋敷に帰って
 貰おうと思います、屋敷で療養をしてくださ
 い、任務が終われば私達もすぐに帰りますか
 ら」



『………折角ですが、それはお断りさせて頂きた
 いです』

しのぶ様は驚いた様に目を見開く


『この任務は私が無一郎と来たもの、
 確かにもう動ける身体では無いでしょうけれ
 ど……終えるまで傍にいさせて頂きたいので
 す』


「………変わりましたね、A
 私の言う事全てに従っていた貴方が
 こうして自分の気持ちを話してくれて
 私はとても嬉しいですよ
 
 ………では、城下町への同行を許します
 が、討伐、捜索には同行させません
 宿での待機を命じます
 ……いいですね?」

『謹んでお受けします』

21話→←とある日に(if、キャラ崩壊警報)



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花みたいに(プロフ) - 名無しになりたいさん» 本当です!直しておきました!本当にありがとうございます! (2019年12月1日 23時) (レス) id: 248b61614a (このIDを非表示/違反報告)
名無しになりたい - 1話の【超屋敷】は【蝶屋敷】の誤りでは…?素敵な小説でした。 (2019年12月1日 17時) (レス) id: af163a7b99 (このIDを非表示/違反報告)
花みたいに(プロフ) - ありがとうございます! (2019年11月25日 6時) (レス) id: 248b61614a (このIDを非表示/違反報告)
真冬 - すっごく素敵な作品でした。 (2019年11月24日 19時) (レス) id: eb4bf42b53 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花みたいに | 作成日時:2019年10月29日 5時

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